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「縫殿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

縫殿の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
阿部一族」より 著者:森鴎外
ろ》ときめたのである。五助が墓地にはいってみると、かねて介錯を頼んでおいた松野|縫殿助《ぬいのすけ》が先に来て待っていた。五助は肩にかけた浅葱《あさぎ》の嚢《ふ....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
、成斎も江戸の藩邸に住んでいた。 岡本况斎、名は保孝、通称は初め勘右衛門、後|縫殿助であった。拙誠堂の別号がある。幕府の儒員に列せられた。『荀子』、『韓非子』....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
であったが、其為に政宗は手ずから小次郎季氏を斬《き》り、小次郎の傅《もり》の小原縫殿助《おばらぬいのすけ》を誅《ちゅう》し、同じく誅されそこなった傅の粟野藤八郎....
興津弥五右衛門の遺書」より 著者:森鴎外
初まで勤続いたし候。慶長五年七月赤松殿|石田三成に荷担いたされ、丹波国なる小野木縫殿介とともに丹後国田辺城を攻められ候。当時田辺城には松向寺殿|三斎忠興公御立籠....
酒渇記」より 著者:佐藤垢石
。 それから、亀右衛門と蔵人は殊のほか眤懇になった。亀右衛門はもと丹後の小野木縫殿助の家来で、忍びの名人として天下に聞こえ、大力の上に早業をよくし城の塀など飛....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
界でいうもずも、ひよどりも、あらゆる雑鳥も一様に迦陵頻伽のさえずりであった。 「縫殿介」 「はあ」 「……無常だなあ」 迷悟の橋とかいう反り橋の上に佇んで、老....
私本太平記」より 著者:吉川英治
れをも忘れていた。 彼の後ろにも人がいた。 探題の越後守北条仲時である。 「縫殿」 そっと袖をひいて、 「もう参りましょうか」 「お……」 縫之助は振り....