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縫箔
「縫箔〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
縫箔の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
と看做《みな》されるのは決して偶然ではない。『昔々物語』によれば、昔は普通の女が
縫箔《ぬいはく》の小袖《こそで》を着るに対して、遊女が縞物を着たという。天明《て....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
、結び昆布。やがて檜扇を授けらる。これを受けて、席に帰って、緋や、萌黄や、金銀の
縫箔光を放って、板戸も松の絵の影に、雲白く梢を繞る松林に日の射す中に、一列に並居....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
送ってもらった。大きな目に逢った。その後は二月ばかり亀沢町は通らなんだが、同町の
縫箔屋《ぬいはくや》の長というやつが、門の前を通りおったから、なまくら脇差にて叩....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
私も三味線をもたされるので、その方角は鬼門だった。 その他、大丸直属の仕立屋や
縫箔屋《ぬいはくや》が幾軒かあった。店蔵づくりの、上方《かみがた》風の荏柄《えが....
「家なき子」より 著者:楠山正雄
ランネルの上着にたいそうしなやかな麻の服を重ね、白い絹でふちを取って、美しい白の
縫箔をしたカシミアの外とうを着ていました。またかわいらしいレースのボンネットをか....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
。――第一天人の面は、私どもの方でも有名なのだし、玉の簪、鬘、女飾髻、鬘帯、摺箔
縫箔、後で着けます長絹なんぞも、私が小児のうち、一度博物館で陳列した事があります....
「雷門以北」より 著者:久保田万太郎
……そこで、一段、みちが低くなった。 あとは、両側とも、屋根の低い長屋つづき、
縫箔屋だの、仕立屋だの、床屋だの、道具屋だの、駄菓子屋だの、炭屋だの、米屋だの…....