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「繊美〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

繊美の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
が歯がゆくもあった。しかしなんといっても抱きしめたいほど可憐《かれん》なのは岡の繊美なさびしそうな姿だった。岡は上手《じょうず》に入れられた甘露《かんろ》をすす....
狂乱」より 著者:近松秋江
いたのである。それゆえたとい精神に異状を来たしていようが気狂いであろうが、あんな繊美しい女が狂人になっているとすれば、そんな病人になったからといって、今さら棄て....
道標」より 著者:宮本百合子
髪の頭の中を、どんな感想が通りすぎているか、きこえて来るような気がした。色どりは繊美であやもこいけれども、全く生気を欠いていてどこか膠《にかわ》の匂いのする泥で....
院展遠望」より 著者:和辻哲郎
って現在の日本画を責めるような残酷をあえてしようとは思わない。しかし大和絵以後の繊美な様式のみが伝統として現代に生かされ、平安期以前の雄大な様式がほとんど顧みら....
古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
散文が造り始められる。日本人が初めて日本語の文章を作るに至ったのである。美術では繊美な様式が生まれ、それが後代の人から純日本式として受け容れられている。宗教には....