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織元
「織元〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
織元の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
「どうだい、本型の友禅だ。しかも最新流行の埃及《エジプト》模様と来ている。京都の
織元で織り上げたところで疵《きず》が出来たから、こうして切って売るんだ。一丈五尺....
「縮図」より 著者:徳田秋声
ばせておくよりほかないね。」 銀子も言っていたのだったが、ある時|越後の親類の
織元から、子供たちに送ってくれた銘仙を仕立てて着せた時の悦びも、思い出すと涙の種....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
一度見せて下さいな」 「これはこれはお師匠様、わざわざお運びで恐れ入ります、昨日
織元から新柄《しんがら》が届きまして、ただいま持って上ろうと存じておりましたとこ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
。ところが、表は出来たが裏がないのよ。赤い赤絹《もみ》の布がどこにもないのです、
織元でひき合わぬ由。三月になって洋裁がはじまったら多賀ちゃんとしての一日の割当が....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
です」 「時々郷里から訪れる人がありますか」 「出身の地とは絶縁の状態で、取引の
織元も隣りの秩父郡か、隣県の群馬栃木の人ばかりです」 「こちらから向うへ商用に往....
「平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
あわや店仕舞いもしかねないほどの正念場ということです。……今度|結城《ゆうき》の
織元で、鶴屋仁右衛門《つるやにえもん》といって下総《しもうさ》一の金持なんですが....
「昭和四年の文壇の概観」より 著者:平林初之輔
、また唯々諾々としてこれに応ずるということである。ちょうど大呉服店の注文を受けた
織元が、いちいち製品を厳密に検査されて、ちょっとした傷物でも容赦なくはねられるよ....
「猪鹿蝶」より 著者:久生十蘭
の細い立縞をよろけさせたお召に、名物裂《めいぶつぎれ》の両面つづれの帯……山浦の
織元をやめてひっこむ前に、一反だけ織った織留めの秀逸でフランス代表部のモイーズさ....