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繭玉
「繭玉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
繭玉の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
「うむ。すまないねえ、水戸君」 「元気を出して下さいよ。船へあがるまでは……」
繭玉が二つ、もつれ合ったような恰好で、博士を背に水戸は深海軟泥につまづきながら蹌....
「縮図」より 著者:徳田秋声
ちは揃って出の支度であり、縁起ものの稲穂の前插しなどかざして、しこたま買いこんだ
繭玉や達磨などをてんでにぶら下げ、行きがけの車に持ち込んだウイスキーと、穴守のお....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
たのやら頓と判らず、とはいえ詮索せぬが華だとそのままにして、ただここへおこしなら
繭玉の珍なのと、麦稈細工の無格好な蛇が赤い舌を出しているのを忘れずに召せとお侑め....
「新西遊記」より 著者:久生十蘭
いると、いるだけの子供を候補者に指定して五歳になるのを待ち、子供の名を書いた紙を
繭玉に封じこんで金ピカの甕に入れ、督弁政務使が象牙の箸で
繭玉を一つつまみだす。そ....
「小説 円朝」より 著者:正岡容
日一日と圓朝の芸が、パーッと明るく派手やかになっていった、たとえればあのお正月の
繭玉の枝々のごとく。 よいときにはよいことがつづく。 そこへ永年、音信不通だ....
「深川の唄」より 著者:永井荷風
お三日《さんにち》という午過《ひるす》ぎなぞ参詣戻りの人々が筑波根《つくばね》、
繭玉《まゆだま》、成田山《なりたさん》の提灯《ちょうちん》、泥細工《つちざいく》....
「年中行事覚書」より 著者:柳田国男
さい取卸して始末することらしい。たとえば粟穂稗穂の餅を食ってしまうことを粟刈り、
繭玉の餅を食うのを繭掻きもしくは繭ねりというの類である。しかしなおその以外に、麦....