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「繭紬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

繭紬の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
百物語」より 著者:森鴎外
見える。そこにはお酌が二人乗っている。傍《そば》に頭を五分刈にして、織地のままの繭紬《けんちゅう》の陰紋附《かげもんつき》に袴《はかま》を穿《は》いて、羽織を着....
スモーリヌイに翻る赤旗」より 著者:宮本百合子
学に行きましたよ。 ――大抵、党員なんですか? ――いいえ、いいえ! 薄い繭紬みたいな布《プラトーク》で頭をつつんだ血色のいい婦人党員は、つよく否定した。....
明治のランプ」より 著者:宮本百合子
リゴリする白縮緬の兵児帯などを袴着にまでしめさせて、祖父は一つのランプと一張りの繭紬の日傘とをもって国へ帰って来た。そのランプというものに燈を入れ、家内が揃って....
決闘」より 著者:神西清
彼女は非常に気分がいいのだ。うきうきした休日らしい気持なのだ。男物の生地の粗い繭紬で作った、仕立おろしの寛やかな服を着て、大きな麦藁帽子をかぶっている。麦藁帽....