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繰上げ
「繰上げ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
繰上げの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
ようになった。即ち小塚検事に次の如く答えている。 「私は金銭授受の日を二十五日に
繰上げて、故意に弁解の材料にした訳ではありません。私は二十六日には前晩貞の件が済....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
畚を卸す準備に取懸った。畚を吊るには彼の毛綱が必要である。大勢が手を揃えて其綱を
繰上げると、綱の端には尠からず重量を感じたので、不審ながら兎も角も中途まで引揚げ....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
処で是非僕にも仲間入をしろ、ナニ晩餐《ばんめし》を食べた後《のち》でも明日の分を
繰上げると思えば何でもない是非|御相伴《おしょうばん》しろと強《し》いられたので....
「活人形」より 著者:泉鏡花
たかも知れぬ。さあ事だ、事だ、飛んだ事だ。もう一度見ねばならない。と小洋燈の心を
繰上げて、荒々しく人形の被をめくり、とくと覗きて旧のように被を下ろし、「うむ、こ....
「尊攘戦略史」より 著者:服部之総
明らかにされた。 安政条約の勅許、下関償金に代えて兵庫・大阪・新潟の海港開市を
繰上げることおよび現行関税率の低下の三条を、たんに将軍に要求したのみでなく将軍が....
「無宿人国記」より 著者:吉川英治
杉藩の浮沈にもかかわる程な。 で、実は。 この三月でいい出府を、彼は、二月も
繰上げて急に、国元の米沢から上ってきたわけだった。問題の重点は、世間からも注意さ....