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罔
「罔〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
罔の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青年と死」より 著者:芥川竜之介
意味でも何でも死なんぞを予想する必要はないと思うが。
A しかしそれでは好んで欺
罔《ぎもう》に生きているようなものじゃないか。
B それはそうかもしれない。
A....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
、魚はわれその能く游《およ》ぐを知り、獣はわれその能く走るを知る。走るものは以て
罔《あみ》を為すべし、游ぐものは以て綸《いと》を為すべし、飛ぶものは以て※《いぐ....
「白くれない」より 著者:夢野久作
鬼三郎自伝 われ生まれて神仏を信ぜず。あまたの人を斬りて罪業を重ね、恐ろしき欺
罔の魔道に迷ひ入り、殺生に増る邪道に陥り行くうち、人の怨みの恐ろしさを思ひ知りて....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
に問うと、孔子はさすが博識で、われ聞くところでは狗ではなくて羊だろう、木の怪は※
罔両《きもうりょう》、水の怪は龍
罔象、土の怪は※羊《ふんよう》というからきっと羊....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
足に似たりともいう。 ドイツの俚説に灰上に家鴨《あひる》や鵞の足形を印すれば、
罔両《もうりょう》ありと知るという(タイラー『原始人文篇』二板、二巻一九八頁)。....
「破落戸の昇天」より 著者:森鴎外
遠く夜道を行く。そのうちに彼誰時が近くなった。その時馬がたちまち駆歩になって、車
罔は石に触れて火花を散らした。ツァウォツキイは車の小さい穴から覗いて見た。馬車は....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
いたのが、ツウと浮いて、板ぐるみ、グイと傾いて、水の面にぴたりとついたと思うと、
罔竜の頭、絵ける鬼火のごとき一条の脈が、竜の口からむくりと湧いて、水を一文字に、....
「鏡花氏の文章」より 著者:中島敦
そは、まことに言葉の魔術師。感情装飾の幻術者。「芥子粒を林檎のごとく見すという欺
罔《けれん》の器」と「波羅葦僧《はらいそ》の空をも覗く、伸び縮む奇なる眼鏡」とを....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
が看板となっている。その隣には、スカパン(訳者注 モリエールの戯曲「スカパンの欺
罔」中の人物にて巧妙快活なる欺
罔者の典型)の作り鼻がある。文明のあらゆる不作法は....
「岷山の隠士」より 著者:国枝史郎
なかった。 「お前は人の性をどう思うね?」 「はい、孔子に由る時は、『人之性直。
罔之生也。幸而免』こうあったように思われます。しかし孟子は性善を唱え、荀子は性悪....
「徳育如何」より 著者:福沢諭吉
そうふそん》なりと称し、その罪を今の教育法に帰せんと欲するが如し。福沢先生その誣
罔《ふもう》を弁じ、大いに論者の蒙を啓《ひら》かんとて、教育論一篇を立案せられ、....