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罨法
「罨法〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
罨法の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「眼帯記」より 著者:北条民雄
た。出がけに医者は白いガーゼと眼帯をくれた。私はその足ですぐ受付により、硼酸水と
罨法《あんぽう》鍋とを交付してもらって帰った。 私は生まれて初めての眼帯を掛け....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
た。それに、陰嚢もその影響を受けて、起ち居にもだんだん不自由を感じて来る、医師は
罨法剤と睾丸帯とを与えた。 蘇鉄の実を煎じて飲ませたり、ご祈祷を枕もとであげて....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
あった。淡いふすぼりが、媼の手が榊を清水にひたして冷すうちに、ブライツッケルの冷
罨法にも合えるごとく、やや青く、薄紫にあせるとともに、乳が銀の露に汗ばんで、濡色....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ぜん》を肩から引っかけて、両手をその襟《えり》から出し、小机の前に向って、静かに
罨法《あんぽう》を施しておりますと、 「御免下さいまし……」 怖る怖る隔ての襖....
「新西遊記」より 著者:久生十蘭
貼り、馬銭子(マチン)の種と曼陀羅(チョウセンアサガオ)の葉を煮だした熱湯で足を
罨法する。そういう殺人的な処置をしておいて、おもむろに投薬を開始する。 侍医長....
「高原の太陽」より 著者:岡本かの子
介したのか。自分は兄か何者かに試されているのではなかろうか。 「ばあや、もう眼の
罨法をする時間じゃなくって」 「そうでございましたね。じゃ重光さん今晩はもう失礼....
「女房ども」より 著者:神西清
やりました。飛んだ恥曝しです。その晩、私は様子を見に行きました。彼女は身体じゅう
罨法の繃帯でくるまれて、寝台に寝ていました。出ているのは眼と鼻だけです。じっと天....