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「置いてけぼり〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

置いてけぼりの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
動かぬ鯨群」より 著者:大阪圭吉
に命じていたのだった。 仔鯨がいると親鯨はのろい。一年前の安吉のように、子供を置いてけぼりになど絶対にしないのである。 (「新青年」昭和十一年十月号)....
工場細胞」より 著者:小林多喜二
り君が内心知ってるんだろうと思うんだ。この前、石本君とも話したが、鈴木は可哀相に置いてけぼりばかり食ってる。あれでよく運動を一緒にやって行く度量がある。俺たちに....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
れたムク犬であります。 「ムク、昨夜《ゆうべ》、手前《てめい》なんだっておいらを置いてけぼりにして、どこかへ行っちまったんだ、先廻りをしてこんなところへ来ている....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
え、君ちゃんだけが帰らないんだよ」 「そりゃどうしたわけなんだい、君ちゃん一人を置いてけぼりにして来たのかい、そんなわけじゃあるめえ」 米友がお君の安否を気遣....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
がわからないじゃありませんか、少し待って下さい、事情を話して下さい、わたしたちを置いてけぼりにして逃げてしまうのは酷《ひど》いじゃありませんか、少し待って下さい....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
のですか。ほんとうに有難い、久助さんの親切が有難い。それなのに、こんな親切な人を置いてけぼりにしようとか、まいてしまおうとか考えた自分というものの薄情さを、お雪....
クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
とがあるかい。 「学校はまだすっかり退けてはいないよ」と、幽霊は云った。「友達に置いてけぼりにされた、独りぼっちの子がまだそこに残っているよ。」 スクルージは....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
知らなかった福村が、気の毒といえば気の毒。未練の充分にある、自分には過ぎ者の女に置いてけぼりを食って、事実、お絹のいう通り、別れる時は泣いてあやまったかも知れま....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
しゃっておりながら、それに弁信さんとも約束をしていたはずなのに、みんな、わたしを置いてけぼりにして行ってしまいなさるのが口惜《くや》しいわ」 「いや、なに、そう....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
酒浸《さけびた》りになって、今は熟睡しているのをよいことにして、体《てい》のいい置いてけぼりを食わせて、みんな出払ってしまいました。こうなると、これらの連中はか....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
寝かしてくれるのだろう。あんまり静かだ。快適もいいが、こうなってみると、なんだか置いてけぼりにされたような気持もしないではない。そこで再び、 「モッシュウ、モッ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
悪い時には悪いものだ、グレる時には一から十までグレるものだ、ここでも、みんごと、置いてけぼりにされてしまった。よく、聞いてみると、お角さんは存外、腹を立ってはい....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
んなことも珍しいもので、起きて見ると、おめかしの最中であってみたり、どうかすると置いてけぼりを食って、一日を焦《じ》らされてしまうこともおきまりのようなのに、今....
駅夫日記」より 著者:白柳秀湖
「父親なんかもうとうに死んでしまったい。母親だけはいたんだけれど、ついとうおれを置いてけぼりにしてどこかへ行ってしまったのさ、けどもおらアその方が気楽でいいや、....
帝展の美人画」より 著者:上村松園
かしく思い起こさせられます。 私はもう年をとってしまいまして、モダンな現代から置いてけぼりを食ってしまったのやと思います。そうかといって、どうしても無理をして....