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置場
「置場〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
置場の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
》った。入口の右手に寝藁《ねわら》を敷いた馬の居所と、皮板を二、三枚ならべた穀物
置場があった。左の方には入口の掘立柱《ほったてばしら》から奥の掘立柱にかけて一本....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
坂をかけて小石川の樹立の梢へ暗くなる、ちょっと人足の途絶え処。 東へ、西へ、と
置場処の間数を示した標杙が仄白く立って、車は一台も無かった。真黒な溝の縁に、野を....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
々と撚えている。真西は最も盛んだ。あとでわかったことだが、豪徳寺東よりの軍の材木
置場が燃えているせいだった。 最も近火だった南の高階さんの向こうの火も余燼だけ....
「海底大陸」より 著者:海野十三
た。 船体を三色にそめていた美しいペンキは、すっかり赤はげにはげて、まるで鉄屑
置場からひっぱりだしたように見える。 しかし、船内からありったけの万国旗をひっ....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
つと》まると思うのか」 「何をいう。いい気になって……」 課長は目賀野を元の留
置場《りゅうちじょう》へ戻した。 怪賊《かいぞく》烏啼《うてい》 そのあ....
「火星兵団」より 著者:海野十三
を得ず、博士の自由をおしばりすることになるかもしれませんぞ」
「ははあ、わしを留
置場へおしこめると言うのでしょう。うむ、やりたければ、どうぞおやりなさい。しかし....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
づいて、数個の眩しい電灯が室内を照らしつけた。 「なあんだ、ここは殺した牛や豚の
置場じゃないか」 奥に寝ていた杉田二等水兵は、ここがそんな場所だとはまだ気がつ....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
苦に逢うような中でも、身節も弛んで、恍惚するまで視めていた。あの………扉の、お仕
置場らしい青竹の矢来の向うに……貴女等の光景をば。―― 悪事は虎の千里走る、好....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
――以前|上下の旅人で昌りました時分には、何が故に、猿ヶ馬場だか、とんと人力車の
置場のようでござりましたに、御存じの汽車が、この裾を通るようになりましてからは、....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
あるかもしれない、と思ったかもしれない。 彼は覚醒した。これはまわり道してお仕
置場にゆく路だ。これはきっとずばりと首を刎ねられるんだ。彼はガッカリしてあたりを....
「幸福な家庭」より 著者:井上紅梅
はたちどころに渋った。彼は仰向になって両眼を屋根裏に※りながら、「幸福の家庭」の
置場を考えてみた。「北京は? 駄目だ。全く沈み切ってしまって空気までも死んでいる....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
むずかしい段違の対手が、ここに鼎と座を組んで、三面|六臂となったので、青年は身の
置場に窮した形で、汗を拭き、押拭い、 「へい飛んだ御厄介様で、からもうお転婆でご....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
乏しいお膳の跡片づけ、それも、夜のもう八時すぎ九時ぐらい。近常さんは、ほかに身の
置場所のない仕事場で、さあ、こうなると酷いものです。……がら落の相場師は、侠気は....
「まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
市ヶ谷刑務所にぶち込まれたのと、足尾事件の時と、この二度である。 その代り、留
置場入りは、枚挙に遑がない。演説会で中止命令に服さないといっては持って行かれ、争....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
(のちの平沼内閣書記官長、愛媛県知事)の命令で、労使ともに検束されてしまった。留
置場はまさに呉越同舟、敵も味方も一しょくたにされていたが、そのおかげで留
置場内で....