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「署名〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

署名の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
路上」より 著者:芥川竜之介
ふらりと外からはいって来た。これはその懐からだらしなくはみ出したノオト・ブックの署名によると、やはり文科の学生で、大井篤夫《おおいあつお》と云う男らしかった。 ....
或る女」より 著者:有島武郎
いう看板は相変わらず玄関の※《なげし》に見えていた。長三洲《ちょうさんしゅう》と署名してあるその字も葉子には親しみの深いものだった。葉子がアメリカに出発した朝も....
温情の裕かな夏目さん」より 著者:内田魯庵
ものだ位いに書いて下さい」と頼んだ。そんな風で、いわばこちらで書き上げた物にただ署名してもらう位いにしても快諾されたことがある。 私は夏目さんとは十年以上の交....
春昼」より 著者:泉鏡花
ぶではないか。 かの新聞で披露する、諸種の義捐金や、建札の表に掲示する寄附金の署名が写実である時に、これは理想であるといっても可かろう。 微笑みながら、一枚....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
つけた題が『べっかっこ。』さ――」 「見たいな、糸七……本名か。」 「まさか――署名は――江戸町河岸の、紫。おなじ雑誌の翌月の雑録さ。令嬢は随。……野郎は雑。―....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
通り皆細字で書かれ、其書体も均一で、Doctor, The Teacher, と署名してあった。この司配霊の手蹟はいつも同一で、一見その人と知ることができた。彼....
諸国の玩具」より 著者:淡島寒月
公のを模して足らないのを駒形の眼鏡屋が磨りました。而して軍艦の上に、西郷吉之助と署名して、南洲翁が横額に「万国一覧」と書いたのです。父はああいう奇人で、儲ける考....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
く挿絵のお庇だと卑下して、絵が主、作が従だと豊国を持上げ、豊国絵、京伝作と巻尾の署名順を顛倒さした。事実、臭草紙は勿論、読本にしても挿絵の巧拙善悪が人気に関する....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
、薄の葉、桔梗の花。鈴虫松虫もちょっと留まろうし、ささ蟹も遊ばせる。あるいは単に署名する。客はいずれも大満足をするのである。 外国へ渡ったのは、仏蘭西からと、....
鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
うな色彩美と清新味で人気を沸騰さした。S・S・Sとは如何なる人だろう、と、未知の署名者の謎がいよいよ読者の好奇心を惹起した。暫らくしてS・S・Sというは一人の名....
三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
着したそうだ。そうかと思うと一方には、代がわりした『毎日新聞』の翌々日に載る沼南署名の訣別の辞のゲラ刷を封入した自筆の手紙を友人に配っている。何人に配ったか知ら....
広告」より 著者:伊丹万作
まないでいただきたい。 このたび私の中学時代からの友人中村草田男の句集が出た。署名を『長子』という。 一部を贈られたから早速通読して自分の最も好む一句を捨つ....
罪人」より 著者:アルチバシェッフミハイル・ペトローヴィチ
万事済んでしまっている。死刑に処せられたものの刑の執行を見届けたという書きものに署名をさせられるのであった。 茫然としたままで、フレンチは署名をした。どうも思....
まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
れと会った時、マッカーサー元帥からの電報も来ている、自分も心から歓迎すると述べ、署名入の絵などを呉れて、非常に歓待してくれた。ところが市会では傍聴を禁止するとい....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
横暴な弾圧に心からの憤激を覚え、いうべき言葉はなかった。責任者として命令受領書に署名を強要され、やむなく浅沼稲次郎と書き拇印を押したが、怒りにふるえた悪筆の署名....