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罵言
「罵言〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
罵言の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「男女同権」より 著者:太宰治
一行《いちぎょう》の詩も書けなくなり、反駁《はんばく》したいにも、どうにも、その
罵言《ばげん》は何の手加減も容赦《ようしゃ》も無く、私が小学校を卒業したばかりで....
「春の盗賊」より 著者:太宰治
牛豚のような黙殺の非礼の態度が、どうにも、いまいましく、口から出まかせ、ここぞと
罵言《ばげん》をあびせかけていたのである。どうせ、二十円を取られるのだ。ちっとは....
「女の決闘」より 著者:太宰治
おそれいりました。」と、私は自分ながら、あまり、筋の通ったこととも思えないような
罵言《ばげん》をわめき散らして、あの人をむりやり、扉の外へ押し出し、ばたんと扉を....
「人間灰」より 著者:海野十三
るよ」 7 青谷技師は調室の真中に引きだされ、署長以下の険しい視線と
罵言とに責められていた。彼は極力犯行を否定した。 「……判らなきゃ、こっちで言っ....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
停により事ずみになった」旨を強調した程、恩義を感じていた神戸牧師に対し、あらゆる
罵言を浴びせかけ、偽牧師と罵り、庄司署長と結託して彼を死地に陥れたと怨言を発し、....
「痴人の復讐」より 著者:小酒井不木
の後ろに立って手術刀を握りました、いつも手術中には、私に向って必ず、例の独逸語の
罵言を浴せかけますが、その日は、私がクロヽフォルムの方に気を取られて居て、余計に....
「惜別」より 著者:太宰治
威勢がいいだけで、むしろ淡泊です。辛辣というのは当りません。支那には他媽的という
罵言がありますが、これなどが本当の辛辣といっていいでしょう。ひどい言葉なんです。....
「善蔵を思う」より 著者:太宰治
を笑っている。文学に縁の無い、画家、彫刻家たちも、ときたま新聞に出る私の作品への
罵言を、そのまま気軽に信じて、利口そうに、苦笑しているくらいのところであろう。私....
「地軸作戦」より 著者:海野十三
もきかないのだ」 ネルスキーは、ついに勘忍袋の緒を切らしたという風に、あくどい
罵言をはきはじめた。それでも金博士は、やはり西瓜の種を喰うことだけに口をうごかし....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
と認めざるを得ない”――まあ、このくらいにして置きましょう。これによって見れば、
罵言は一切根拠のないものですが、特に注意すべきはかかる非難の過半数がユダヤ系から....
「ダス・ゲマイネ」より 著者:太宰治
を寄せ、日本人の耳は驢馬の耳だ、なんて悪罵したものであるが、日本の聴衆へのそんな
罵言の後には、かならず、「ただしひとりの青年を除いて」という一句が詩のルフランの....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
であった。 法華経を広める者には必ず三類の怨敵が起こって、「遠離於塔寺」「悪口
罵言」「刀杖瓦石」の難に会うべしという予言は、そのままに現われつつあった。そして....
「雪の宿り」より 著者:神西清
シ、粉焉沓然、風ヲ成シ俗ヲ成ス。』人は惜しむらくは罵詈にすぎぬという。しかし克く
罵言をなす者すら五山八千の衆徒の中に一人もないではないか。いや一人はいる。宗純和....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
と人の弱点を突き刺す言い方が自在に口から出る仕組みになっているらしい。 東京の
罵言が紋切型であるのに比べて、大阪のは、その物、その場に即して、写実的であり、臨....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
。わたしは嫌いだ。こんな事件を起こしたために、わたしが笑いものになるじゃないか」
罵言は彼のうえに氾濫した。エセックスは歯を食いしばって直立している。この情景を、....