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羅針
「羅針〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
羅針の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「船医の立場」より 著者:菊池寛
人を船上へ拉《らっ》した夷人は、二人が船を見物に来たのだと思ったのだろう。二人に
羅針盤を見せたりした。二人は首を振って、筆と紙とを求めた。矢立《やたて》も懐紙も....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
の掃海船サンキス号は、俄然緊張した。船橋には船長以下の硬い顔が並んで見える。その
羅針船橋より一段高い無電室が、調査団の部屋に用意されてあったが、そこには団長ワー....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
ン君、まだ何にも、見えないのかい」 アクロン号の船長、リンドボーン大佐は、航空
羅針儀の面から眼を離すと、背後を振りかえって、爆撃隊長モンストン少佐に声をかけた....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
た。法水は文字盤の細刻を覗き込んで、
「なるほど、これはヴィクトリア朝に流行った
羅針儀式ですね」と云ったけれども、それがどことはなしに、失望したような空洞な響を....
「海底都市」より 著者:海野十三
配になると見えて、またぎゃあぎゃあと、水中電話器を通じて僕に話しかける。 僕は
羅針盤をにらみながら、百十五度の方向へ、よたよたと歩いていった。 あたりは軟泥....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
れだしました。方向舵が直らないのです。どうしてもだめです」 それは本当だった。
羅針儀の針はぶるぶるふるえていた。 「それはそのはずだ」 太刀川青年がケレンコ....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
橋に立つ入野一等兵曹は、行手にあたって、ほの明るい光のかたまりを見出した。夜光の
羅針儀の蓋をとってみると、その光物は正に西南西の線上にあった。 「おお、あれこそ....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
雑然と掛けられ置かれてある品の、何んと異様であることか。望遠鏡があり帆綱があり、
羅針盤があり櫂があり、拳銃があり洋刀があり、異国船の模型があり、黄色く色づいてい....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
じめたのである。 「ところで、いざという時には、電光形の進路をとるんです。絶えず
羅針盤で、四十五度の旋回をやる。そうすると、よしんば潜航艇が船影を認めたにしろ、....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
まざまの形の古代仏像、青銅製の大香炉、香を充たした香木の箱、南蛮人の丸木船模型、
羅針盤と航海図、この頃珍らしい銀の時計、忍び用の龕燈提灯、忍術用の黒小袖、真鍮製....
「月世界競争探検」より 著者:押川春浪
る距離を以て進んでいるやら、形も姿も見えない。 ただ雲の間を潜って、舳に据えた
羅針盤を頼りに、どこをそれという的もなく昇って行くのである。 月界の到着....
「南極の怪事」より 著者:押川春浪
取って楯となし、しばし必死と防ぎしが、多勢に無勢到底敵するあたわず、大檣をまわり
羅針盤の側を走り、船首より船尾に逃げ行きしが、もはや逃ぐるところどこにもあらず、....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
が、これとは別に次のような発見が一八二四年に公表された。フランスのアラゴは良好な
羅針盤を作って、磁針を入れる箱の底に純粋の銅。 そこで、アラゴの考えるには、銅....
「「太平洋漏水孔」漂流記」より 著者:小栗虫太郎
うんです。じきに、|北の星が見えるかもしれませんわ」 それまでキューネは、ただ
羅針盤だけでこの舟を進めていた。いま針路は真東にゆき、エリス諸島辺へむかっている....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
せん。人間がある限り、その中に在ってその発展の方向を示し、これを浄化推進して行く
羅針盤兼、白血球であります。 白血球というものは、悪い黴菌が潜入するとき血液内....