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美形
「美形〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
美形の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
でもいうんですかい?」 「でも、ぶよんとはしているが、残り香が深そうで、なかなか
美形だぜ」 「へへい、おどろいちゃったな。そ、そりゃ、なるほどべっぴんはべっぴん....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
高《ろくだか》がしらの三百諸侯、つづいて美姫《びき》千名と注された、いずれ劣らぬ
美形たちのお局、腰元、お女中の一群でありました。これがまた自然そうなったものか、....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
元らしい者は者でしたが、ようよう二十《はたち》になるやならずの、目ざめるばかりの
美形《びけい》がいち人、突如として正面お座席近くに姿をみせて、文字通り万緑叢中紅....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
とした落としまゆの、ほんのりさした口紅に、におやかな色香の盛りを見せた容易ならぬ
美形でしたから、いささか右門も胸にこたえたらしい面持ちで、いぶかりながら目をみは....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
中津川迄行かんとするに、能く休までは叶わじと行燈吹き消し意を静むるに、又しても其
美形、エヽ馬鹿なと活と見ひらき天井を睨む眼に、此度は花漬なけれど、闇はあやなしあ....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
眠るですよ」 「その思想はよろしい」 といふので、コックもできた。そこで店には
美形が七人居並び、楽屋にはコック一名、このコックが、いつたい哲学者は浮世離れがし....
「神サマを生んだ人々」より 著者:坂口安吾
る必要があるんですから、未亡人ですよ。年は二十九。むかしは新橋で名を売った一流の
美形ですよ」 「なるほど、それは大物だ」 「大物中の大物です。料理の腕はある、行....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
立派にやってみい。オレは東京へひきあげるから、後はまかせる。しかしキサマ、すごい
美形をつれてきたそうだな」 「ハア。あれなる
美形は敵の間者で」 「間者?」 「シ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
、直接小勝には当らずに近所をコクメイにしらべると、小勝は二十二の土地でも指折りの
美形で、旦那に一軒もたせてもらって抱えを置いてるが、その抱えのヤッコという妓のナ....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
んで、舞子も来ている。幾つも立てた燭台には真白な舶来の西洋蝋がともされる。その夜
美形らが何を歌い何を踊ったか、それを鶴見は記憶していない。ただ綺麗に着飾った舞子....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
の定席へ飛び込んだものよ。すると、そこに綺麗な女太夫がいて……」 「ははあ、その
美形を呼び出して、船宿でか? ……こいつがこいつが!」 「何の馬鹿らしいそのよう....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
られた瞬間にはちょっと怒る。
「注意しゃっしゃい! 粗忽千万な!」よくよく見ると
美形である。で、ガラリと調子が変わる。「これはこれは娘ごで。大事ござらぬ、ハッ、....
「落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
うにさせたいものだと思っている。 ところが娘のオ君というのが年は十六、かほどの
美形がお月様や乙姫様の侍女の中にも居るだろうか、居ないであろうというほどの宇宙的....
「赤げっと 支那あちこち」より 著者:国枝史郎
その第一の娼家と云われる「第一号」と称する妓楼へ乗りつけた。 そうしてその家の
美形蘭亭という遊女の部屋へ通った。 「この蘭亭さん、日本語が出来ますので、この人....
「藤十郎の恋」より 著者:菊池寛
増姿は、又なく艶に美しかった。藤十郎は、昔から、お梶を知っている。若衆方の随一の
美形と云われた藤十郎が美しいか、歌妓のお梶が美しいかと云う物争いは、二十年の昔に....