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「美意識〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

美意識の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
第二の毛虫 なるほど、飛んでいるのがある。しかし何と云う醜《みにく》さだろう!美意識《びいしき》さえ人間にはないと見える。 保吉は額《ひたい》に手をかざしな....
青春の逆説」より 著者:織田作之助
の肉体というものは女の肉体より綺麗だからね。彫刻を見ればわかるじゃないか。だから美意識の異常に発達した、たとえばうちの編輯長の如きが大いにこの趣味を解するのも無....
顔の美について」より 著者:伊丹万作
貌の価値を損ずるようでいかにも惜しく思われた。近ごろは西洋かぶれの流行から一般の美意識は二重まぶたを好むようであるが、あまりはつきりした二重まぶたは精神的な陰翳....
認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
は、やはりカントの敵対者の一人であるJ・M・ギュイヨーの美学であった。彼によれば美意識即ち美的真理・美的価値・は、それ自身超経験的な通用性を持つにも拘らず、社会....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
本当に社会性を、即ち本当の大衆性を、有つことだ。芸術的真理感(やや不正確だが之を美意識と呼んでもいいが)が元来社会的感情であることは、ギュイヨーさえが天才的に指....
かの女の朝」より 著者:岡本かの子
いと言うのか、或は子を生むような実用的なフランス女は美的でないと言う若者の普通な美意識から出た言葉か知らなかったが、それも今では懐かしくかの女に思い返されるので....
子を奪う」より 著者:豊島与志雄
体の一種のあくどさの方が、より強く男の心を惹きつけることがある。なぜならそれは、美意識を通じて働くのではなくて、直接情慾に働きかけるから。然しそんなのは、取るに....
」より 著者:豊島与志雄
以外に恋愛が存在するのは、生理的必要からくる食慾以外に調味法が存在すると同様だ。美意識や味覚は生存の必要条件ではない。それらは凡て慾望の上に生長する。病院で僕は....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
ずしてはいかんというような大方の輿望にこたえて、美とは何ぞや、これである。戦後、美意識の初の出動がアロハであったから、この次には何がでるかと思うと、怖れおののい....
我が人生観」より 著者:坂口安吾
ない者は、もっと高い魅力をひらいていくだろう。 パンパンとても同じことで、男の美意識の向上につれて、パンパン自身向上するか、見捨てられるか、場末へ落ちのびるか....
あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
準、つまり、作法の型というものが現代の日本では、非常に乱れている。ほとんど共通の美意識がそれに対して働いていない実状です。だからこそ、俳優は、その混乱無秩序と戦....
血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
るのかも忘れているようであった。 人は往々にして、真の驚異や、真の感激や、真の美意識に遭遇った時、時間と空間とを忘却れるものであるが、この時の二人がまさにそれ....
美の日本的源泉」より 著者:高村光太郎
はまだ世界に本当には知られていない高度な美の源泉であって、これまた将来人類一般の美意識鍛錬に重大な意味を持つものである。 夢違観音 法隆寺金堂の壁画が意....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
ら、その味わいの上で、王朝文芸のそれへ急激に近づきつつあった。いわば芸能が伝統的美意識に合格するための色あげであった。 このことは、建武中興の失敗、数十年にわ....
食器は料理のきもの」より 著者:北大路魯山人
器が注意され、おのずとよい食器が生まれて来る。食器をつくる人が、それに応じて高い美意識から立派な食器をつくらねばならぬようになる。 こういう次第で、よい食器の....