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美景
「美景〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
美景の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
入勝手次第として、祝賀委員が、審議の上、その仮装の優秀なるものには、三等まで賞金
美景を呈すとしたのに、読者も更めて御注意を願いたい。 だから、踊屋台の引いて帰....
「梅花の気品」より 著者:豊島与志雄
栽や、または月明の夜、などよりも寧ろ、自由な清々とした境地に於てがよい。必ずしも
美景を要しないが、ただ自然の風趣の害せられていない、のびやかな環境の中に、一本の....
「上海の渋面」より 著者:豊島与志雄
美しい大学も上海には恐らくあるまい。 郊外のクリークのほとりには、多少の鄙びた
美景もあるかも知れないが、戦火に荒された後のこととてそれを探る由もない。然し汽車....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
人はある大きな流行品商の事務員だった。彼らは日曜を利用したのであって、ライン河の
美景が見られるプロヘット飲食店で晩餐《ばんさん》をし、それから船で帰るつもりにし....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
別に逆らいはしないで、いっしょに立ち上がった。彼もやはりシュルツと同様に、土地の
美景をクリストフに見せたかった。
彼らは出かけた。クリストフはシュルツの腕をと....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
。その周囲には、単調な田野、耕作地、牧場、小さな流れ、大きな森、単調な田野……。
美景もなく、塔碑もなく、古跡もない。人の心をひきつけるようなものは何もない。しか....
「健康三題」より 著者:岡本かの子
疑うほどはっきり空の富士が逆に映る。私は「まるで盆景の中に住んでいるようねえ」と
美景を讃嘆した。 娘というのは数え歳は十六だそうだが、見たところやっと十二か十....
「ホオムズの探偵法」より 著者:平林初之輔
も、こういう美しい片田舎に戦慄すべき犯罪の記録があるもんだよ」という。 自然の
美景に接した時にでも、彼はその美には打たれないで、まず理知をはたらかせるのである....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
十度以上の傾斜地を斜めに、西北にとり、低き山稜に出ると、巉岩や偃松で織りなされた
美景が正面にくる。南方数十歩には、天工の鉞で削ったような、極めて堅緻の巨岩が、底....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ると深く感じました。
して居るかのごとくに見えるです。
チベット雪峰間の
美景
だんだん下へ降って来るに従って蕭々と雨が降りだして、今まで日光に照され....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
峰の美をその詩にえがき、画工は富峰の雪をその画に示し、日本人民をして朝に夕にその
美景に接見し、その美操を欽慕せしむ。ゆえに、余は日本人に一種卓絶の元気あるは、富....
「雪」より 著者:中谷宇吉郎
雪の飄々《ひょうひょう》翩々《へんぺん》たるを観て花に諭《たと》へ玉に比べ、勝望
美景を愛し、酒食音律の楽を添へ、画《え》に写し詞《ことば》につらねて、称翫《しょ....