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「美濃〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

美濃の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
側《まどぎわ》にきちりと膝《ひざ》を重ねたまま、時どき窓の外へ目を移した。汽車は美濃《みの》の国境《くにざかい》に近い近江《おうみ》の山峡《やまかい》を走ってい....
或る女」より 著者:有島武郎
宿にはいって行った。横浜という所には似もつかぬような古風な外構《そとがま》えで、美濃紙《みのがみ》のくすぶり返った置き行燈《あんどん》には太い筆つきで相模屋《さ....
カインの末裔」より 著者:有島武郎
み睨《にら》み、色々な事を彼れに聞《き》き糺《ただ》した。そして帳場机の中から、美濃紙《みのがみ》に細々《こまごま》と活字を刷った書類を出して、それに広岡|仁右....
高野聖」より 著者:泉鏡花
じ》の紐《ひも》を緊直《しめなお》した。 ちょうどこの上口《のぼりぐち》の辺に美濃《みの》の蓮大寺《れんだいじ》の本堂の床下《ゆかした》まで吹抜《ふきぬ》けの....
婦系図」より 著者:泉鏡花
きりに往来があったその頃しばらくの間は、この家に養われて中学へ通っている書生の、美濃安八の男が、夫人が上京したあと直ぐに、故郷の親が病気というので帰っていた――....
眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
と怪我があるんでして……よく、その姐さんは御無事でした。この贄川の川上、御嶽口。美濃寄りの峡は、よけいに取れますが、その方の場所はどこでございますか存じません―....
吉原新話」より 著者:泉鏡花
もあれば、煙管で額へ突支棒をして、畳へ※めったようなのもある。……夜汽車が更けて美濃と近江の国境、寝覚の里とでもいう処を、ぐらぐら揺って行くようで、例の、大きな....
春昼」より 著者:泉鏡花
ある、魚政というのがある、屋根安、大工鉄、左官金。東京の浅草に、深川に。周防国、美濃、近江、加賀、能登、越前、肥後の熊本、阿波の徳島。津々浦々の渡鳥、稲負せ鳥、....
夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
に山を仰ぐ)……雲の峰を焼落した、三国ヶ岳は火のようだ。西は近江、北は加賀、幽に美濃の山々峰々、数万の松明を列ねたように旱の焔で取巻いた。夜叉ヶ池へも映るらしい....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
台骨は地の上に獣のごとく這ったのさえある。 吉野、高橋、清川、槙葉。寝物語や、美濃、近江。ここにあわれを留めたのは屋号にされた遊女達。……ちょっと柳が一本あれ....
南地心中」より 著者:泉鏡花
のために空に被さったように思って。 天満の鉄橋は、瀬多の長橋ではないけれども、美濃へ帰る旅人に、怪しい手箱を託けたり、俵藤太に加勢を頼んだりする人に似たように....
凧の話」より 著者:淡島寒月
て田舎式としたものである。 凧にも随分大きなものがあって、阿波の撫養町の凧は、美濃紙千五百枚、岡崎の「わんわん」という凧も、同じく千五百枚を張るのであるという....
多神教」より 著者:泉鏡花
場所美濃、三河の国境。山中の社――奥の院。 名 白寮権現、媛神。(はたち余に見ゆ....
雪柳」より 著者:泉鏡花
談といえば、おなじようなのがいくらもあります。 上野国岡部の寺にて怪しき亡者の事美濃国の百姓の女房|大蛇になる事 どうも灰吹から異形になって立顕われるのに、蓋....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
定せざるもののごとし。今、左に二、三の報道を挙げて、その仕方を示さんとす。まず、美濃国恵美郡中野方村、山田氏より昨年寄せられたる書状によるに曰く、 名古屋、岐....