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美艶
「美艶〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
美艶の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
うな」 乙者は頷《うなず》き頷き、 「知っとります段か、富山で見ました大評判の
美艶《うつくしい》ので」 「さよう。そこでそのころ福井の方で興行中のかの女を喚び....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
、妍華《けんか》平生に異ならざるを覩《み》、相《あい》いいて曰く、この女かくまで
美艶にして、遠く覓《もと》むるも等類なしと、各々|染心《ぜんしん》を生じ、共に非....
「新女性のルポルタージュより」より 著者:宮本百合子
なければならないものだと思います。 佳作三篇 (一)木枯。(奈良) 鷹
美艶 これは小学校の女先生の報告です。特別鋭い観察や感情があるわけではないが、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
して今も夕陽《ゆふひ》ななめなる頃、泊り作らんとて両肌《もろはだ》ぬいで大化粧。
美艶香《びえんかう》には小町紅《こまちべに》、松金油《まつがねあぶら》の匂ひ濃《....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
すると光輝を放って見えるので有った。況してや舞台好みの文金高島田、化粧をした顔の
美艶、竜次郎は恍惚たらざるを得なかった。もう途中で落ちはせぬかという懸念は無く成....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
とおなり……」ペタリと鏡台の前へ坐った。そして、繻子鬢のくずれを手早く梳き返し、
美艶香や松金油を溶きはじめたのは、もう恋のほかなにものもなく、一途に大津とやらへ....