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美酒
「美酒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
美酒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
ぶんじ》の櫟《くぬぎ》の林の中で、その胸に自分の頭を託して、木部のいう一語一語を
美酒のように飲みほしたあの少女はやはり自分なのだろうか。女の誇りという誇りを一身....
「俊寛」より 著者:菊池寛
。それが、なんという快さであっただろう。それは、彼が鹿ヶ谷の山荘で飲んだいかなる
美酒にも勝っていた。彼が、その清冽な水を味わっている間は、清盛に対する怨みも、島....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
しい世の中だ」 また沈黙。 「沈黙は貧しさほどに美しく尊い。あなたの沈黙を私は
美酒のように飲んだ」 それから恐ろしいほどの長い沈黙が続いた。突然フランシスは....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
)の中に述べているところによると始めにはただ秩序なき均等な渾沌、)。河々には神の
美酒と牛乳が流れ、槲樹からは蜂蜜が滴り落ちた。ジュピター(ツォイス)がサターン(....
「振動魔」より 著者:海野十三
医学者の講演会や、座談の席上に聞き耳をたてて、その方法を模索したのだった。夫人を
美酒に酔わせるか、鴉片をつめた水管の味に正体を失わせるか、それとも夫人の安心をか....
「恐しき通夜」より 著者:海野十三
て僕の注文どおりだった。其の翌日、僕は、六ヶ月かかって発酵させたC子という豊潤な
美酒を、しみじみと味わったことだった。 こうして僕が味わった女の数は、百を越え....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
なさい」 それでは十日の後に再び来ると約束して、※の一行は立ち帰った。それから
美酒と犬と麻とを用意して、約束の時刻にたずねて行くと、女たちは待っていた。 「か....
「ルバイヤート」より 著者:小川亮作
葡萄樹の娘*を一夜の妻としよう。 (78) 死んだらおれの屍は野辺にすてて、
美酒を墓場の土にふりそそいで。 白骨が土と化したらその土から 瓦を焼いて、あの酒....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
とにイネ州においては、行政官は極度の資本主義的趣味に浸っているのであった。だから
美酒あり、豪肴あり、麗女あり、いやもう百年前の専制王室だったときのアカグマ国宮廷....
「大使館の始末機関」より 著者:海野十三
ょろちょろと流れ込んでしまった。とんだ仕掛のあるインチキ盃だった。 「どうじゃ、
美酒じゃろうが、もう一杯、いこう」 「さいですか。どうもすみませんねえ」 金博....
「火葬国風景」より 著者:海野十三
をかちえようと急ったが、結局恋の凱歌は八十助の方に揚がった。八十助と露子とが恋の
美酒に酔って薔薇色の新家庭を営む頃、失意のドン底に昼といわず夜といわず喘ぎつづけ....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
ラザルスは又、ある青年と彼の愛人のところへ呼ばれて行った。かれらはたがいに恋の
美酒に酔っていたので、その青年はいかにも得意そうに、恋人を固く抱擁しながら、穏か....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
。」 芬々薫る処を、波々と、樽から酌いでくれたから、私はごくごくと傾けた。実に
美酒の鋭さは、剣である。 「お楽みでございますな、貴女様もお一ついかがで。えへへ....
「遁走」より 著者:葛西善蔵
は言った。 土井の出て行った後で、私は下宿のまずい晩飯の箸を取った。……彼らの
美酒佳肴の華やかな宴席を想像しながら。が土井は間もなく引返してきた。「どうか許し....
「金山揷話」より 著者:大鹿卓
鮭)を担いでいる形の粗雑ながら陶の容器で、傾けると熊の口からコクコクと、香の強い
美酒(?)がしたたり出た。その熊の口もとや小さい目のとぼけた表情が、なんとも愛嬌....