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群小
「群小〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
群小の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
質問したり。
問 予《よ》の死後の名声は如何《いかん》?
答 ある批評家は「
群小詩人のひとり」と言えり。
問 彼は予が詩集を贈らざりしに怨恨《えんこん》を....
「無名作家の日記」より 著者:菊池寛
った無名の芸術家が幾人いたことだろう。一人のシェークスピアが栄えた背後に、幾人の
群小戯曲家が、無価値な、滅ぶるにきまっている戯曲を、書き続けたことだろう。一人の....
「花吹雪」より 著者:太宰治
の新聞記者と戦って共に縁先から落ちたのだ。私などは未だ三十歳を少し越えたばかりの
群小作家のひとりに過ぎない。自重もくそも、あるもんか。なぜ、やらないのだ。実は、....
「道徳の観念」より 著者:戸坂潤
も積極的に展開するものは、カント(乃至フィヒテ)であったということになる。現代の
群小諸倫理学は、多少ともこの影響に立たないものはない(T・リップス其の他)。 ....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
つけて了うことが軍国焦眉の急だというのである。 だが日本で人民戦線というのは、
群小諸政党の最低綱領による反ファッショ的共同戦線というようなことを意味するより先....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
前の行地社並みに思想団体に還元するそうである。――神武会は五・一五事件発生当時、
群小愛国ファッショ右翼団体中の白眉であったのだが、それが一歩退却をやったというこ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
を得なかった。クリストフはそれを愉快に感じ、それから得るところがあった。それらの
群小音楽家たちは、ドイツの音楽家らよりも、精神の自由をはるかに多く有していた。彼....
「科学上における権威の価値と弊害」より 著者:寺田寅彦
場合に、その一つの誤りを自認する事は案外速やかでないものである。一方、無批判的な
群小は九十九プロセントの偉大に撃たれて一プロの誤りをも一緒に呑み込んでしまうのが....
「秘密の庭」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
・ケイ・ブレインと言う数百万|弗の財産家の来るのを待っていたのだ。このブレインが
群小宗教に寄附する金は人をアッといわせるほど巨大なもので、英米の諸新聞のいい噂の....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
大損のないような商法をとらないと、小資本出版業の月々の安定は保証されない。そこで
群小業者が一様に当り外れのない商法に依存する結果として、特に人気作家にだけ各社の....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
されたのである。 だが、馬琴は出身の当初から京伝を敵手と見て競争していたので、
群小作者を下目に見ていても京伝の勝れた作才には一目置いていた。『作者部類』に、あ....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
と昔からいうが、二葉亭の如きはその適切な一例であった。自分を局外に置いて見る時は
群小作家皆豆粒よりも小さかったが、自分をその中の一人として比較する時は豆粒よりも....
「周防石城山神籠石探検記」より 著者:喜田貞吉
にして早くも麓に達した。山は海抜三百五十二メートル、さして高いと云えぬながらも、
群小諸山の間に嶄然頭角を現わしている。南口より上り、石城神社の楼門を見、妙見宮の....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
っていたときなので、摂関大臣の家といってもなかなか家柄だけに頼っていられないし、
群小の才人はこの時代転換の風潮にのって、猟官運動に狂奔する。そこの隙へ、保元・平....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
力が抵抗を打破し得る範囲により自然に政治的統一を招来する。これがため武力の進歩が
群小国家を整理して大国家への発展となった。欧州大戦後、軍事および一般文明の大飛躍....