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「群盗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

群盗の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
李陵」より 著者:中島敦
いて一々調べたところ、同様にしてひそんでいた十数人の女が捜し出された。往年関東の群盗が一時に戮《りく》に遇《あ》ったとき、その妻子等が逐《お》われて西辺に遷《う....
猿面冠者」より 著者:太宰治
しらべていた。バイロンは十八歳で処女詩集を出版している。シルレルもまた十八歳、「群盗」に筆を染めた。ダンテは九歳にして「新生」の腹案を得たのである。彼もまた。小....
東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
嘗《な》めずにすむところの欠乏であった。海には海賊の禍があるとするも、陸上とても群盗所在に出没した。この点においては海陸ほとんど択ぶところがない。されば乱世のた....
丹下左膳」より 著者:林不忘
邸内に忍び入って来たものに相違ない。 夜陰《やいん》に跳梁《ちょうりょう》する群盗の一|味《み》! それが偶然にもこの修羅《しゅら》場に落ちあったものであろ....
カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
―これは最も尊敬すべからざるフランツ・モールでございます――どちらもシルレルの『群盗』の中の人物でございますが――ところで、わたくしはさしずめ Regieren....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ドイツはそれからはなはだしい損害を受けた。ドイツにおいては、シルレルが有名な戯曲群盗のうちに概説しているある一時期の間、窃盗と掠奪とが蜂起《ほうき》して所有権と....
続堕落論」より 著者:坂口安吾
の歴史が移り変っている。人を見たら泥棒と思えというのが王朝の農村精神であり、事実群盗横行し、地頭はころんだときでも何か掴んで起き上るという達人であるから、他への....
現代の詐術」より 著者:坂口安吾
が前章に於てルル申し述べてある通り、目下は中世で、マーケット座、隣組座、野武士、群盗の世界であって、もうトノサマはおらぬ。残念ながら人間もおらぬ。組合員はおるけ....
戦争論」より 著者:坂口安吾
試みに、見たまえ。わが日本に於ては、このサンタンたる敗北、この焼野原、そして群盗の時代にも拘らず、戦争によって受けた利益は、非情なる歴史的観察に於ては、被害....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
の敵であり、ひらたく云えば、風流に反しているのである。 敗戦後の日本は、乱世の群盗時代でもあるが、反面大マジメな社会改良家の時代でもあり、ともに風流を失した時....
水鳥亭」より 著者:坂口安吾
安を感じているにきまっています。そのときに、田畑や源泉を所有しているということ、群盗横行しても、田畑や源泉は盗まれませんよ。この悲惨な戦争の最中も、田畑や源泉を....
早耳三次捕物聞書」より 著者:林不忘
へ舞い戻ってみると、天下は浪人の天下、攘夷の冥加金《みょうがきん》を名として斬奪群盗《きりとりぐんとう》が横行している始末に、大之進つくづく考えると徳川三百年の....
こがらし」より 著者:岩本素白
私は其の時から遥か年を経て、津の国の昆陽寺から黄金の交って居る釣鐘を盗み出す群盗の話を読んだ。話は昔の中国の偸盗説話に繋るような狡智をきわめた手段を用いたも....
無月物語」より 著者:久生十蘭
足をのばすという寛濶さで、馬が疲れると自分のを捨てて通りがかりの馬をひったくり、群盗の野館《のだち》のあるところは、 「中納言大蔵卿藤原ノ泰文」 と名乗りをあ....
はつ恋」より 著者:神西清
書は、ほとんどなんの作用もわたしに及ぼさなかった。わたしは少し前に、シルレルの『群盗』を読んだところだったのである。 わたしは毎日、夕方になると、鉄砲を持って....