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群盲
「群盲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
群盲の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鎮魂歌」より 著者:原民喜
どの声もどの声も救いはないのか、救いはないのかと繰返している。その声は低くゆるく
群盲のように僕を押してくる。押してくる。押してくる。そうだ、僕は何年間押されとお....
「惜別」より 著者:太宰治
も保証し難い。自分では事実そのままに語っているつもりでも、凡愚の印象というものは
群盲象をさぐるの図に似て、どこかに非常な見落しがあるかも知れず、それに、もうこれ....
「味覚馬鹿」より 著者:北大路魯山人
味くも不味くもなる。加減を知ること、それには料理でも、やはり、学ぶことが必要で、
群盲象を撫ずるようなことではいけない。 * 料理を美味く食わすという....
「茶美生活」より 著者:北大路魯山人
しめぬようである。重ね重ねであるが、審美開眼あってこそ、茶の楽しみは本格である。
群盲象を撫して、一生をその儘に過すなどは名誉ある趣味人とはいえまい。 しかし、....
「詩とはなにか」より 著者:山之口貘
生田春月の詩から得たところの実感なのであった。詩を象にたとえて見るならば、詩人は
群盲なのかも知れない。 それでも手にふれてはじめて知ったそれが、行わけの短い形....