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「群雀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

群雀の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
する為には、日常の瑣事《さじ》を愛さなければならぬ。雲の光り、竹の戦《そよ》ぎ、群雀《むらすずめ》の声、行人の顔、――あらゆる日常の瑣事の中に無上の甘露味を感じ....
手品」より 著者:佐左木俊郎
た大人は大人達で、チャセゴに廻《まわ》る。子供達は、宵《よい》のうちから、一団の群雀《むらすずめ》のように、部落内の軒から軒を(アキの方からチャセゴに参った。)....
初恋」より 著者:矢崎嵯峨の舎
を招いていると,あちらには麦畑の蒼海が風に波立ッているところで、鳴子を馬鹿にした群雀が案山子の周囲を飛び廻ッて、辛苦の粒々を掘っている,遠くには森がちらほら散ッ....
大正女流俳句の近代的特色」より 著者:杉田久女
。 遥かなる藪浪うつて驟雨かな あふひ 高き樹の落葉たはむれて露の原 同群雀稲にくづれて山青し 同 之等の句は、もはや男女の区別なき写生の技で光っ....
郷愁の詩人 与謝蕪村」より 著者:萩原朔太郎
の平安朝懐古趣味が、ほのかに郷愁の影を曳《ひ》いてる。 夕立や草葉を掴《つか》む群雀《むらすずめ》 急の夕立に打たれて、翼を濡《ぬ》らした雀たちが、飛ぼうとし....
五重塔」より 著者:幸田露伴
こに来かかりたまいぬ。 何事に罵り騒ぐぞ、と上人が下したまう鶴の一声のお言葉に群雀の輩鳴りを歇めて、振り上げし拳を蔵すに地なく、禅僧の問答にありやありやと云い....
三国志」より 著者:吉川英治
函門のなかへ逃げこんだ。 太守|韓福は門のわきに馬を立てて、唇を噛んでいたが、群雀を追う鷲のように馳けてくる関羽を目がけて、ひょうっと弓につがえていた一矢を放....
随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
は色に現はれにけり(三四・一・一) 笠置落ちや赤坂城の殺伐な筆に飽いたので、「群雀帖」の初めに、兼好法師の小僕の命松丸と雀のことなど書いたら、それから妙に私は....