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義務的
「義務的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
義務的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
の御用馬場。 毎年その例でしたが、士気振興の意味でのお催しですから、諸侯旗本が
義務的にこれへ列席を命ぜられるのは言う迄もないことなので、あたかも当日はお誂え向....
「新日本の進路」より 著者:石原莞爾
國營にし、これが運營に當るものは職業勞働者でなく、國家的に組織されたる青年男女の
義務的奉仕的勞働たるべきである。我等はブルジヨアの獨裁を許し得ざるごとく、プロレ....
「渾沌未分」より 著者:岡本かの子
とした拍子に貝原と小初は探り会う眼を合せた。 「今夜、何か話があるの」 小初の
義務的な質問が、小初の顔立ちを引締まらせた。小初がずっと端麗に見える。その威厳が....
「闘争」より 著者:小酒井不木
大な影響を与えるから、いわば人智の限りを尽して携わられたのである。而も、そうした
義務的観念から熱心であったばかりでなく、心からの興味をもって従事されたのである。....
「わが中学時代の勉強法」より 著者:寺田寅彦
まりからだが丈夫でなかった、運動も別にせなかった。学校における運動時間はほとんど
義務的で、運動については全く興味を持たなかった。もっとも小学校時代から鉱物、昆虫....
「イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
や概念や範疇に就いて、その心理学的規定は全く無用なものとなって了うから、単に之を
義務的に初めに掲げておいて、後から木に竹を継いだように之に、論理学的規定を付け加....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
くはない。それが相当真剣な問題であるらしく見えている場合でも、夫を哲学者が殆んど
義務的に、体系組織上の必要に迫られて已むを得ず、取り上げるような場合が多いのであ....
「幾度目かの最期」より 著者:久坂葉子
りぴりさせた原因にもなるでしょうが、とにかく一刻として落ちつきがなく、日常には、
義務的な仕事が多く。というのは、私の芝居が上演されることになったんです。間近にせ....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
母に対する子として自然の感情からというよりは、この場合そうしなければならぬという
義務的な気持の方が強かった。だから、従兄弟たちだけで自由にはしゃぎまわっている声....
「帝銀事件を論ず」より 著者:坂口安吾
り、遠慮するソブリなどはミジンもなかった。屍体から物をはぎとること自体が、一つの
義務的な作業のような有様であった。 事実、あのころは、それで良かったのであろう....
「貞操の幅と限界」より 著者:坂口安吾
2 貞操というものは一人の男に対して保たるべきものではない。貞操はそういう
義務的なものではないのである。 処女の場合がそうで、一人の男への義務というよう....
「青鬼の褌を洗う女」より 著者:坂口安吾
ることができない気質であった。 私はしかしエッちゃんが約束通り全勝したらとても
義務的なつきあいしかできなかったと思うけれども、見事にタドンだから、いじらしくて....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
れる利己心と、船長として船客が海へ落ち込むのを放任しておくわけにはゆかないという
義務的観念とから、僕の探究に参加したのであった。 その晩の十時ごろに、僕が最後....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
私にとっては自己克服の精進の道として、敢て難きに就き、成功のない世界に向かっての
義務的の向上であることが肯かれる時もあるであろう。他人は世の中の現実に苦しめ、自....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
が十年目位だそうでしたけれども、一石も貰わなかったそうです。「一体どういう訳か。
義務的にやって居るのか、それともほかに何か収入があるか」というと、「自分の家に属....