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義心
「義心〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
義心の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「風の便り」より 著者:太宰治
の不平の声で充満しています。モーゼは、けれども決して絶望しなかったのです。鉄石の
義心は、びくともせず、之《これ》を叱咤し統御し、ついに約束の自由の土地まで引き連....
「船医の立場」より 著者:菊池寛
《げんてい》から降されるのを見た。二人は目に涙を堪《たた》えながら、合衆国人の仁
義心に訴えたが、それが容れられないと知ると、穏やかなわずかな抵抗を試みた後、その....
「オシャベリ姫」より 著者:かぐつちみどり
のです」 王様もお妃様もムクチ王子もオシャベリ姫のオトナシ姫も、二人の女中の忠
義心に感心をしておしまいになりました。 ムクチ王子がオシャベリ姫のオトナシ姫の....
「四条畷の戦」より 著者:菊池寛
て今一度竜顔を拝し奉らんために参内仕りて候ふと申しもあへず、涙を鎧の袖にかけて、
義心其の気色に顕れければ、伝奏|未奏せざる先にまづ直衣の袖をぞぬらされける。主上....
「ウィリアム・ウィルスン」より 著者:佐々木直次郎
ことができないということ。一般的な才能や世間的な知恵はとにかく、少なくとも彼の道
義心は自分よりもずっと鋭かったということ。また、自分があの当時はただあまりに心か....
「ヤミ論語」より 著者:坂口安吾
時に間違いは有りがちでも、恋愛そのものが間違いではないのであるから、青年特有の正
義心を信頼し、夢多き年代の特質を生かしてやる思いやりが欲しいものだ。 ....
「貞操の幅と限界」より 著者:坂口安吾
想家でもあり、正義派でもあり、空想性や冒険心の強い娘さんほど、同時に理想家で、正
義心も強いようだ。 女房になってしまうと、どうしてあんなに悪鬼のような現実家に....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
ブッかけた男が、かかる浮気女に社会的に制裁を加える、というような、自分を離れた正
義心を実感していたとしても、その真実を疑うことができないのと同様である。 又、....
「岷山の隠士」より 著者:国枝史郎
も不平ばかり洩らしていた。 だが意外にも義理堅く、他人の恩を強く感じた。 忠
義心が深かった。 義理堅いのをのぞきさえすれば、彼は実に完全に、近代芸術家型に....
「郷愁」より 著者:織田作之助
ほとんど変らない。いわば世相の語り方に公式が出来ているのだ。敗戦、戦災、失業、道
義心の頽廃、軍閥の横暴、政治の無能。すべて当然のことであり、誰が考えても食糧の三....
「馬琴の小説とその当時の実社会」より 著者:幸田露伴
ましょうが、それはそれとして置いて、馬琴の大手腕大精力と、それから強烈な自己の道
義心と混淆化合してしまった芸術上の意見、即ち勧善懲悪という事を主義にして数十年間....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
叛の思想を、すくなくとも謀叛の計画を胸に育むが、しかも発作的に、ロマンチックな忠
義心と、良心的な後悔をその間に差し挟むのだった。軍隊の先頭に立って、母国イングラ....
「婦人の過去と将来の予期」より 著者:小川未明
代もやがて去ろうとしている。そして、新理想に輝く、社会建設の道へ、強い、真理と正
義心との握手から、男女共同の事業に行くべきことが予期されている。....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
年十二月軍隊内務書改正の折、その綱領に「服従は下級者の忠実なる義務心と崇高なる徳
義心により、軍紀の必要を覚知したる観念に基づき、上官の正当なる命令、周到なる監督....