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義捐
「義捐〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
義捐の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「水の三日」より 著者:芥川竜之介
れたのが、けっして偶然でないということを表したいと思う。
その翌々日の午後、
義捐金《ぎえんきん》の一部をさいてあがなった、四百余の猿股《さるまた》を罹災民諸....
「外套」より 著者:ゴーゴリニコライ
れない役人もあるにはあったが――しかし多くの者の心を動かした。で早速、彼のために
義捐金《ぎえんきん》を集めることに話がきまった。が、いざ集めてみると、それはきわ....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
。帽子を脱ぎてその中に入れたるを、衆人《ひとびと》の前に差し出して、渠はあまねく
義捐《ぎえん》を募れり。 あるいは勇んで躍り込みたる白銅あり。あるいはしぶしぶ....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
共同墓地へ葬られた後で有った、是は有名な事件で新聞紙などは焼死人一同の供養の為に
義捐まで募った程で有ったが、叔父は共同墓地を発《ひら》き混雑した骨の中の幾片を拾....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
「一所じゃないです。早瀬がああいう依怙地もんですで。半分馬鹿にしていて、孤児院の
義捐なんざ賛成せんです。今日は会へも出んと云うそうで。それを是非説破して引張出す....
「春昼」より 著者:泉鏡花
挙動までが、朦朧として影の如く目に浮ぶではないか。 かの新聞で披露する、諸種の
義捐金や、建札の表に掲示する寄附金の署名が写実である時に、これは理想であるといっ....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
計算されていたが、後にはもっと多くなったことだろう。 畏き辺りの御下賜や富豪の
義捐金を加えたならば、恐らく一千万円に近くはないかと推定される。無論この金は、官....
「新春偶語」より 著者:寺田寅彦
われる。可憐な都会の小学児童まで動員してこの木枯しの街頭にボール箱を頸にかけての
義捐金募集も悪くはないであろうが、文化的国民の同胞愛の表現はもう少し質実にもう少....
「無人島に生きる十六人」より 著者:須川邦彦
とかしましょう」 と、ありがたいことばである。そして、日本字新聞は、「龍睡丸|
義捐金募集」をしてくれたが、このとき、ホノルルの外国人のあいだには、へんなうわさ....
「学生と教養」より 著者:倉田百三
は必ず懐疑に陥れる。大衆を啓蒙すべきか、二、三の法種を鉗鎚すべきか、支那の飢饉に
義捐すべきか、愛児の靴を買うべきかはアプリオリに選択できることではない。個々の価....
「村芝居」より 著者:井上紅梅
ていられない質なんだろう。 第二囘はいつのことだか忘れたが、とにかく湖北水災|
義捐金を募集して譚叫天がまだ生きている時分だ。その募集の方法は、二|元の切符を買....
「少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
は仏、独、英、日、の各国語に訳された。 オークランドの市民は、イバンスのために
義捐金を集めて一せきのりっぱな商船を買い、これにチェイアマン号と名をつけておくっ....
「チェーホフ試論」より 著者:神西清
めたと聞いて、彼はその栄養価についての専門家の意見をひろく募った。知友のあいだで
義捐金の募集に努力した。その間六週間ほど流感で寝こむという不利もあったが、要する....
「本州における蝦夷の末路」より 著者:喜田貞吉
を農民と為すにありまして、中には成功して富有なものになり、飢饉の際に多くの穀物を
義捐して窮民を救い、位階を授けられたという様な気の利いたものもありますが、多数は....
「妻」より 著者:神西清
色んな手蹟で行われているところを見ると、誰でも勝手に帳面が扱えるのにちがいない。
義捐物資の目録には、品物の価格が示してない。ところが考えても見るがいい、今は一ル....