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義烈
「義烈〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
義烈の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
そろ》回顧すれば日露の戦役は連戦連勝の勢《いきおい》に乗じて平和克復を告げ吾忠勇
義烈なる将士は今や過半万歳声|裡《り》に凱歌を奏し国民の歓喜何ものか之《これ》に....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
に、惣蔵一人|己が子を殺し、二心なきを現わした上、最後のお供|仕ったほどで、この
義烈には敵ながらも徳川家康が感心し、苦心して遺族を尋ね出し常陸土浦九万石に封じた....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
ルのようなオランダ人のありのままな旅行記が何よりの証拠だ。彼の目に映った日本人は
義烈で勇猛な性質がある。多くの人に知られないような神仏のごときをもなおかつ軽んず....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
なったのである。 嗚呼、グローチゥスにして、もしこれを助くるに夫人マリアの貞操
義烈をもってしなかったならば、可惜《あたら》非凡の天才も空しく獄裡の骨となりおわ....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
れた芬子嬢は、実に断腸、股栗、驚駭これを久しうした。けれども結局、義兄夫婦の忠勇
義烈ぶりにスッカリ感激して号泣|慟哭して云うには、蒼天蒼天、何ぞ此の如く無情なる....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
奎堂《けいどう》、藤本鉄石、吉村寅太郎らの勇士は、或いは戦死し、或いは自殺して、
義烈の名をのみ留《とど》めた――十津川の乱の一挙は近世勤王史の花というべく、詳し....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
易《たやす》く後ろを見せない者共でありながら、楯に取るのは義理名分でもなく、勇侠
義烈でもなく、つまるところは酒と女。今もここに網を張って、病人と足弱の一行を待ち....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
つらん。例の、お由羅に丸められて、昔時の俤《おもかげ》や、今、何処にかある。忠勇
義烈の勇士をば、させもさせたり、しもしたり、三千と三百八十人、並べておいて、腹を....
「日本男子論」より 著者:福沢諭吉
ども、なお今日までにこれを維持してその醜を蔽《おお》い、時として潔清《けっせい》
義烈《ぎれつ》の光を放って我が社会の栄誉を地に落つることなからしめたるものは何ぞ....