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義理立て
「義理立て〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
義理立ての前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「根岸お行の松 因果塚の由来」より 著者:三遊亭円朝
へ行っていて駈出すような気なら心配はしないが、仮令《たとえ》一日でも、伊之さんへ
義理立てをするんだから、諦めたと言いなさるは死ぬ気でしょう、そんな短気を起しては....
「東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
直接に発明したから、こんな便利で面白いものが出来たんですね。つまり観念的な理窟に
義理立てしなかったから――今でもこういうものを作ったら便利だと思うんだが」 は....
「坊っちゃん」より 著者:夏目漱石
おれの懐中《かいちゅう》をあてにしてはいない。おれも今に返そうなどと他人がましい
義理立てはしないつもりだ。こっちがこんな心配をすればするほど清の心を疑ぐるような....
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
方へ足を向ける事も出来なかった。昨夜《ゆうべ》は出来ぬ工夫を無理にして、旧師への
義理立てに、先生と小夜子《さよこ》を博覧会へ案内した。恩は昔受けても今受けても恩....
「鍵屋の辻」より 著者:直木三十五
よって知ろうとした。甚左衛門も寛永の武士気質をもっている立派な男である。又五郎へ
義理立てて浪人してからは又五郎の居る所に必ず附いて行く事にしている。又右衛門は甚....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
ついた。 彼は漸く三日間の辛い責苦を逃れる事が出来たのだった。彼は支倉に対する
義理立てと支倉の妻に対する愛着から、飽くまで強情を張り通して支倉の居所に関する事....
「新ハムレット」より 著者:太宰治
うせこんな結果になるのが、はじめからわかっていたのに、忠誠の置土産などと要らざる
義理立てをしたばかりに、かえって不利な立場に押し込まれました。御処罰も、数段と重....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
い、この忙しいなかに！」 「それならわたしもまあ見合わせやな」 「なぜ？ 飛んだ
義理立てさするじゃないか。なぜだい？」 「おほ」 「なぜだい？」 「おほほほほほ....
「寛永武道鑑」より 著者:直木三十五
してやって下さいと、云えたが、それさえ云いたくない兄への反感。それに、その妹への
義理立てをしなくてはならぬという世間――。 （何という、訳の判らない世間であろう....
「裏切り」より 著者:坂口安吾
が小坂信二を咎めた剣幕をかねて奴めも聞き及んでいることですし、これもタダメシへの
義理立てと見たのはヒガメでしょうか。 ところが日野は八千代サンの家人に甚しく冷....
「人生案内」より 著者:坂口安吾
たよ。あれで三十八だってね。変なのと一しょにくらしているもんだわよ。あんな亭主に
義理立てなんて人間の女がやることじゃアないわよ。雑種の犬とか青大将かなんかがあれ....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
く…… 父はこの時ばかりは嘸満足であったろう。もとより父には養子として親戚への
義理立てがあったのだ。しかし柔和、恭順、わざとらしくもなく、長い年月の間を、あれ....
「贋物」より 著者:葛西善蔵
ばかししていたに違いない」腹ではこう思っているのであった。こうした男にいつまでも
義理立てしている嫁の心根が不憫にも考えられた。 「自家では女は皆しっかり者だけれ....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
心配には及びません。こちらの事はどうにかまた方法が付きましょうからして、いらない
義理立てをせずに早くお立ちなさるがよい。ちょうどこの時機が忍んで立たれるにはしご....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
かも知れませんが、参考にはなると思います。 日本では、こういう場合に、客人達に
義理立てして、客人達全部が帰ってしまうまで、二時でも三時でも起きて付いています。....