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羯
「羯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
羯の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
は一方において那伽閼剌樹那(二四)のインド否定論に似ており、また他方においては商
羯羅阿闍梨の組み立てた無明観(二六)に似たところがあるように思われる。今日われら....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
なら、通例では、春分点のある白羊宮が円の中心になっているのだけれども、これには磨
羯宮が代っている。また、縦横に馳せ違っているジグザグの空隙にも、鐘鳴器の残響を緩....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
言えらく、「人類の偉業を失うや久し、モ君出でてこれを回復しこれを恢張せり」と。陸
羯南の人となり、真に先生に彷彿たるものあり。峭深の文をもって事情を穿ち是非を明ら....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
んであったもので、不動の信者が多い所から自然不動様が流行っている。不動様はまず矜
羯羅童子から始めます。これは立像で、手に蓮を持っている。次が制※迦童子、岩に腰を....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
え隠れ難き美しさ。我折れ深山に是は何物。 第二 如是体 粋の
羯羅藍と実の阿羅藍 見て面白き世の中に聞て悲しき人の上あり。昔は此京にして此|....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
二三 音楽の音は幽かではあるが美妙な律呂を持っている。楽器は
羯鼓と笛らしい。鉦の音も時々聞こえる。 葉之助はしばらく聞いていたがやがて忍び....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
で、多数の牡獅子《おじし》と、牝獅子《めじし》と、小獅子《こじし》とが、おのおの
羯鼓《かっこ》を打ちながら、繚乱《りょうらん》として狂い踊ると、笛と、ささらと、....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
水をかけたように、いつとはなしに愉快な音色はその静寂のうちに消えてしまった。笛や
羯鼓や竪琴の音も絶えて、七絃琴は糸が切れたように顫えてきこえた。一座ただ沈黙ある....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
慨して、それを覚醒するために発刊したので、名さえも日本と名づけて主筆としては、陸
羯南《くがかつなん》氏を用いた。この
羯南氏と共に、司法省法律学校の放逐生たる同郷....
「雑記(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
琵琶の絃音が投げ込まれる。そして花片の散り落ちるように、また漏刻の時を刻むように
羯鼓の音が点々を打って行くのである。 ここが聞きどころつかまえどころと思われる....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
居していた。 その時突として一つの電報が余の手に落ちた。それは日本新聞社長の陸
羯南氏から発したもので、子規居士が病気で神戸病院に入院しているから余に介抱に行け....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
のは明にその品性を語り得た。お杉は一目見ると、直ちにかねて信心の成田様の御左、矜
羯羅童子を夢枕に見るような心になり、 「さぞまあ、ねえ、どうもまあ、」とばかり見....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
かにも不思議である。始めこの五重の関門を通ろうという決心をしたのは、どうせ前世の
羯摩(業力)の結果、免かれぬ因縁があればブータンの間道を取ろうが桃溪の間道を取ろ....
「法然行伝」より 著者:中里介山
王の影が形を現わしたこともあったという。 或時は蓮華《れんげ》が現われ、或時は
羯磨《かつま》が現われ、或時は宝珠が現われるといったような奇瑞。 善導大師に就....
「春心」より 著者:田中貢太郎
、家には、皆りっぱな男が揃ってるから、何かの時にゃたのもしいよ」 「そうねえ、矜
羯羅のように走る男もあれば、千里眼の人もあるし、何かのばあいは、心丈夫だよ」 「....