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羽交い
「羽交い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
羽交いの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「象牙の牌」より 著者:渡辺温
り、清水は椅子を蹴たおして窓口にかけよった。が、そこを追いすがって後から苦もなく
羽交いに抱きかかえると、ズブリ、ひとつ胸元を刳ぐっておいて、さて、西村敬吉は心持....
「青春」より 著者:宮本百合子
れば、自分は翔びたくて日夜もがいて羽搏くし、そのひとは翔ぼうともせず小さい日向で
羽交いの間に首を入れるばかりか、私の脚にいつの間にかついている短い鎖を優しく鳴ら....
「日記」より 著者:宮本百合子
要〕学校出席 「何となくすきがあるんです。私は必して不幸ではありません。両親の
羽交いの下から一寸首を出して世の中の選ばれて私の前にならんで来るものばかりを見て....
「三国志」より 著者:吉川英治
者だ、おぬしは? 曹操の部下か」 「もとよりのこと」と男は、彼のからだを後ろから
羽交い締めにしたまま、 「――この声を忘れたか。この俺を見わすれたか」と重ねて云....
「雲霧閻魔帳」より 著者:吉川英治
な乱暴は」 必死に、爪を立ててもがく娘の口を、彼の掌が、蓋をしていた。そして、
羽交いじめに抱いたまま、その顔をのぞき込むと、自分の掌と、痩せこけた娘の顎の間か....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
とき、男の黒い影は、 「捕ッたっ」 と、おどりかかって、もがき闘う美しい鳥を、
羽交い締めにしながら、 「もう、もう、遁しはせん。御用じゃ。御用じゃぞ、お燕」 ....