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羽前
「羽前〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
羽前の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
い初同が済んで、「そオれ漢王三尺のげいの剣」という序になると、翁はそれから先の上
羽前の下曲の文句の半枚余りを「ムニャムニャムニャ」と一気に飛ばして、「思い続けて....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
老が好きで、その頭を兜として立派に飾りたてたものに、蒔絵師の善吉があった。善吉は
羽前の鶴岡に住んでいた人で、明治の初年頃までまだ生きながらえていた。 「俺の家に....
「日本天変地異記」より 著者:田中貢太郎
に海嘯。享和二年十一月には、佐渡に地震があって、小木湊に海嘯。文化元年六月には、
羽前、羽後に地震があって象潟に海嘯。また文化九年十一月には、武蔵に地震があった。....
「姫柚子の讃」より 著者:佐藤垢石
も名のある渓であるときいた。小国川は昔、判官義経主従が都を追われ、越路をめぐって
羽前の国の土を踏み、柿色の篠懸に初夏の風をなびかせて、最上川の緑を縫った棧道をさ....
「植物知識」より 著者:牧野富太郎
かん》せる花蓋面《かがいめん》に暗点がある。高山《こうざん》植物の一つであるが、
羽前《うぜん》〔山形県〕の飛島《とびしま》に生《は》えているのは珍しいことである....
「芸術と数学及び科学」より 著者:三上義夫
、近年まで存在したということであったのが、すでに見られなくなったのもある。例えば
羽前羽黒山のごときはそれであり、播州石の宝殿でも近年見たという人があるけれども、....
「雪の透く袖」より 著者:鈴木鼓村
ら喜多方を経て、大塩峠を越え、磐梯山を後方にして、檜原の山宿に一泊し、終に岩代、
羽前の境である檜原峠を越えて、かの最上川の上流の綱木に出で、そして米沢まで旅次行....
「迷信解」より 著者:井上円了
狸に帰するために、偶然の出来事が誤り認められて狐狸談となることが多い。その一例は
羽前の庄内の町にて、毎夜深更になると狸の腹鼓の音がするとて、騒ぎ立てしことがある....
「オシラ神に関する二三の臆説」より 著者:喜田貞吉
スケッチを添えられることはもっとも歓迎するところである。 取りあえず本号には、
羽前庄内地方のオクナイ様のことを紹介して、次にいささかこれに関する臆説を述べてみ....
「手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
、宮城県、山形県、福島県となります。国の名で申しますと、陸奥、陸中、陸前、羽後、
羽前、磐城、岩代の七ヵ国となります。昔の「みちのく」即ち道の奥と呼んだ国の果であ....
「野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
の二県の南半分でクジナまたはグジナ、九戸の葛巻附近ではクジッケァともいっている。
羽前も米沢あたりはタンポポに近い花の名が別にあって、嫩い葉を食料にする場合ばかり....
「春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
は今は平鹿郡と川辺郡との間にある一郡の称となっているが、もとは広く山の北の義で、
羽前境の連山以北、御物川上流の平野を中心とした一帯の地の総称であった。今の雄勝・....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
気仙郡、羽後の飽海郡などの数カ所だけであって、その他は陸中の上閉伊・江刺の二郡、
羽前の米沢、南秋田の半島、および信州の下水内郡において、いずれも炉の中央の火を焚....
「日本の伝説」より 著者:柳田国男
も形も皆母石と同じであったと申します。 これとよく似た話がまた日本の北の田舎、
羽前の中島村の熊野神社にもありました。今から四百年ほど前にこの村の人が、熊野へ七....
「年中行事覚書」より 著者:柳田国男
なった陸中のオクナイ様は、家々の神ながらオシラ神とは別のようにも説かれているが、
羽前荘内地方のオコナイ様は、ほぼ精確にオシラ神に該当している。これは秋の末に子供....