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羽箒
「羽箒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
羽箒の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
茶事に暗かった。彼は我《が》を折って又訊いた。 「雁の羽をどうするのだ」 「三つ
羽箒《ばぼうき》にいたします」 堀江に育って、今は茶道具商売の店に奉公している....
「一足お先に」より 著者:夢野久作
た枝垂れのベコニヤ、印度の宮殿を思わせる金糸の壁かけ、支那の仙洞を忍ばせる白鳥の
羽箒なぞ……そんなものは一つ残らず、未亡人が入院した昨夜から、昨日の昼間にかけて....
「椰子蟹」より 著者:宮原晃一郎
ころには大きな輪を置いたように岩が水の上に突き出て、その上に椰子の樹がぼさぼさと
羽箒《はぼうき》を逆さにしたように立っております。輪の内は浪《なみ》がなくて、ど....
「父の手帳」より 著者:宮本百合子
つが細心に実際的に考えられており、事務所備品として製図用紙五〇、丁定規五つ、から
羽箒六つ、時計一つというまことに小規模の新世帯の様がまざまざとうかがわれます。そ....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
手にした水差しをなでている。
茶筅《ちゃせん》、匙《さじ》、柄杓《ひしゃく》、
羽箒《はねぼうき》などが手ぢかにならんで、忠相はひさかたぶりの珍客泰軒に茶の馳走....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ある。さて二月十七日の朝、もう正午少し過ぎた頃だったが、バスクが布巾《ふきん》と
羽箒《はねぼうき》とを腕にして、「次の間を片づけ」ていた時、軽く扉《とびら》をた....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
手へ馳け込む。 手早く茶碗を洗ってキチンと食器棚の中へ並べる。食卓の上を大きな
羽箒《はぼうき》でサッとひと撫《な》で。どこにもご飯つぶなんかこぼれていない。そ....