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「羽織る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

羽織るの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
行人」より 著者:夏目漱石
《うち》できめた。 兄が湯から上って来た。帯も締《し》めずに、浴衣《ゆかた》を羽織るようにひっかけたままずっと欄干《らんかん》の所まで行ってそこへ濡手拭《ぬれ....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
をしなかったのだ。詰め襟のホックをかけずに着慣れた学校服を脱ぎ捨てて、君は厚衣を羽織る身になった。明鯛から鱈、鱈から鰊、鰊から烏賊というように、四季絶える事のな....
蠅男」より 著者:海野十三
なのかしら」 彼は寝不足の充血した目をこすりながら、起きあがった。そして丹前を羽織ると、縁側に出て、雨戸をガラガラと開いた。とたんに彼は、狆のように顔をしかめ....
河沙魚」より 著者:林芙美子
》から汁《しる》が煮《に》えこぼれていた。与平はシャツを着て、着物を肩《かた》に羽織ると、炉端《ろばた》に上って安坐《あぐら》を組んで煙草《たばこ》を吸った。人....
四月馬鹿」より 著者:渡辺温
んな、自分で仕込んで置きながら。万事四月一日だ。』文太郎君は仕立下ろしの春外套を羽織ると、それでも毎朝と変らぬ真心こめたベエゼを、エミ子に捧げて威勢よく玄関へ出....
正午の殺人」より 著者:坂口安吾
ーをものの十分間も浴びた人間がその直後にやることだとは考えられない。バスタオルを羽織る気持があるなら服をつけるぐらいのタシナミがありそうなものだ。それとも、突然....
式部小路」より 著者:泉鏡花
が、奴は陰でなく面と向って、舌を出したから、それには及ばず。 ああまだそれから羽織るものを、もとより男ものは一ツもない。お夏は衣紋かけにかけてあった、不断着の....