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羽織紐
「羽織紐〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
羽織紐の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
発見があった。と云うのは、開閉器の直下に当る床の上に、和装の津多子以外にはない、
羽織紐の環が一つ落ちていたからだった。
「夫人、この
羽織紐の環は、ひとまずお返し....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
り上げてばりばり破り、捨てずに紙の皺をのばして細長く切り、紙小縒を作って五十組の
羽織紐を素早く器用に編んで引出しに仕舞い、これは一家の者以後十年間の普段の
羽織紐....
「百花園」より 著者:宮本百合子
いをなおした。頭のてっぺんが平べったいような、渋紙色の長面をした清浦子は、太白の
羽織紐をだらりと中央に立っていたが、軈《やが》て後を向き、赤いダリアの花一輪つみ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
へ古田中という母の従妹に当る夫人の見舞いに出かけ、途中三越へまわって貴方御注文の
羽織紐を買おうとしたら28日でやすみ。8の日はああいうところは休日です。近所の店....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
と。それが倍近いのです。野原へは御免を蒙ってフミちゃんの髪につける花と小母さまの
羽織紐。島田へは林町から吉例によってのりを。
林町へ下すったお手紙、半月近くか....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
は書くでしょうと思います。
寒さお大切にね、はらまききょうもって行きます。あの
羽織紐いい色でしょう? では一先ずこれで。
十二月二十七日 〔巣鴨拘置所の顕....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
私たちの九年目の年がはじまります、おめでとう。割合寒さのゆるやかなお正月ね。あの
羽織紐していらっしゃるのでしょう? 明日は、あの色によく調和する色のコートを着て....
「早耳三次捕物聞書」より 著者:林不忘
い男がはいって来た。三次はそっちを一眼見たきり、気にも留めずにいると、 「女物の
羽織紐を一つ見せて下さい。」 と言っている。 嫌な奴だな、と思いながら、顳※....
「手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
にまた茶の湯がその発達を促したでありましょう。箱紐に袋紐に人々は念を入れました。
羽織紐や帯紐の需用は、もとより今も盛であります。これらのものは新しい機械がその製....