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「羽黒山〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

羽黒山の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
書状をひらひらさせながら、口やかましくいいました。 「そうれ、ごらんなさいよ。お羽黒山の雷さまだって、こんなにいい鳴り方はしねえんだ。あっしがせっかくさっきから....
三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
の人は貝の名人で、この人が貝を吹くと六里四方にきこえるとか、この人が貝を吹いたら羽黒山の天狗山伏が聴きに来たとか、いろ/\の云い伝えがあるそうです。年を取っても....
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
と、若者の一人が、笑って、 「なあにネ、そいつがついこないだ、羽州《うしゅう》羽黒山のふもとから出て来たというんでしてネ。ねやの睦言《むつごと》って奴も、なか....
十二支考」より 著者:南方熊楠
雑兵《ぞうひょう》物語』下)。したがって馬糞を金ほど重んじた場合もあったものか。羽黒山の社の前後に賽銭《さいせん》砂礫《されき》のごとく充満し、参詣人の草履《ぞ....
山の湯雑記」より 著者:折口信夫
の除幕式に出掛けて、其後ずっと出羽の山々を歩いて居た訣だが、あの次の六日の日は、羽黒山頂上の斎院で泊った。友人なる山の宮司が肝をいってくれて、夕饗は二の膳に到る....
大江山」より 著者:楠山正雄
いで、道のない山奥までも踏み分けて修行をいたします。わたくしどもはいったい出羽の羽黒山から出ました山伏でございますが、この間は大和の大峰におこもりをしまして、そ....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
だけでも、ズデンドウの確実無比なのが手にとる如くに分るものだ。あの図体のバカ力は羽黒山程度でどうにかツリアイがとれるかも知れんが、彼といえども自転車に乗ッかッと....
田沢稲船」より 著者:長谷川時雨
嫌のような、押だまったままでいるのだ。だがとうとう、錦子は、朝夕眺めた、鳥海山も羽黒山も後にして、出京することになった。 二 山田武太郎と表札の....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
存じのことと思いますが、おもんはきつい癪持ちで、そのたびに難儀をいたしますから、羽黒山《はぐろさん》の千里丸《せんりがん》をいつも切らさずにこの印籠へ入れておく....
玩具の汽缶車」より 著者:竹久夢二
山薪炭様 北山薪炭は、花子の手紙を受取りました。 「そうだそうだ。もう冬だな、羽黒山に雪がおりたからな。花子さんのところへそろそろ行かずばなるまい」 北山薪....
芸術と数学及び科学」より 著者:三上義夫
年まで存在したということであったのが、すでに見られなくなったのもある。例えば羽前羽黒山のごときはそれであり、播州石の宝殿でも近年見たという人があるけれども、現に....
奥羽地方のシシ踊りと鹿供養」より 著者:喜田貞吉
やはり捕獲物に対する供養にほかならぬ。奥羽地方には往々路傍に庚申、山神、湯殿山、羽黒山などの文字を刻した石碑が建っているが、それらと並んで、前記の鹿踊、または鹿....
春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
聖が首領となって、恙虫送りの行事をするのだ。そのヒジリなるものは百日間家を出て、羽黒山に参籠して潔斎するのだという。この祭の時は大そうな人出なので、積雪を穿って....