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翌晩
「翌晩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
翌晩の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「国貞えがく」より 著者:泉鏡花
《むせ》んで泣く。やがて夫の光国が来合わせて助けるというのが、明晩、とあったが、
翌晩《あくるばん》もそのままで、次第に姫松の声が渇《か》れる。 「我が夫《つま》....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
には、またとても言い表すことのできない嬉しさを分ち得たのである。 五
翌晩省作からおとよの許に手紙がとどいた。 「前略お互いに知れきった思いを今さら話....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
、バラバラと降って来た。伯母さんは恐ろしくなって、そのまま、寝床へ逃げて帰った。
翌晩、伯母さんはまた夜遅く目がさめた。そしてまた便所へ行きかけた。障子をあけた拍....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
れたかの女の瀟洒とした応接間で、春日規矩男にかの女は逢った。かの女の手紙の着いた
翌晩、武蔵野の家から、規矩男は訪ねて来たのであった。部屋には大きい瓦斯ストーヴが....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
づく。パリもなつかしい。ちょっと行って見ようとなってまた出かけた。 そしてその
翌晩、夕飯を食いがてらオペラの近所へ行って、そこからさらに時間を計ってドリイに会....
「奇賊悲願」より 著者:海野十三
な風に見えなかったのである。もっとも、よく考えてみれば、右脚を失った人間が、その
翌晩平気な顔をして煙草の火を借りに出て来られるものか来られないものか、すぐ分るこ....
「薬草取」より 著者:泉鏡花
―きっと探しましょうと言って、――可し、可し、女の念で、と後を言い足したですね。
翌晩、夜更けて私を起しますから、素よりこっちも目を開けて待った処、直ぐに支度をし....
「縁結び」より 著者:泉鏡花
一所に、しばらく人知れず泣いて、ようよう外へ出て、日を見て目を拭いた次第だった。
翌晩、朝顔を踊った、お前さんを見たんだよ。目前を去らない娘さんにそっくりじゃない....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
負かして悪体を吐いてやると、大変に怒ってね、とうとう喧嘩をしちまったもんだから、
翌晩はそこに泊ることも出来ないので、仕方が無いから帰って来たんだ。」 お貞は聞....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
詫びまする。それでは帰してやると言う、お雪はいつの間にか旧の閨に帰っております。
翌晩になるとまた昨夜のように、同じ女が来て手を取って引出して、かの孤家へ連れてま....
「池袋の怪」より 著者:岡本綺堂
と飛び上ったので、取あえず侍女共を呼んでその蛙を取捨てさせた所が、不思議にもその
翌晩も飛び上る、その翌々晩も這上る。草深い麻布の奥、元より庭も広く、池も深く、木....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
れた丑の時参詣でさえ、牛の背を跨ぎ、毒蛇の顎を潜らなければならないと云うんです。
翌晩また跪いた。が、今度は、おなじ象の鼻で、反対に、背向に刎ねられたんだね、土耳....
「快走」より 著者:岡本かの子
んのようなことをいう」と言って笑った。道子は黙って中の間へ去った。 道子はその
翌晩から出来るだけ素早くランニングを済まし、お湯屋に駆けつけて汗もざっと流しただ....
「古事記」より 著者:太安万侶
つた》えは、かようでございます。 それで、その夜はお會《あ》いにならないで、
翌晩お會《あ》いなさいました。 またその神のお妃《きさき》スセリ姫の命は、大變....
「和製椿姫」より 著者:大倉燁子
云って、いそいそと出かけて行きましたが、それぎり彼女は帰って来ませんでした。その
翌晩も、次ぎの晩も、少年はまたぞろ飢え始めたのです。 後でわかった事ですが、折....