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「習わし〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

習わしの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
後見人として支配頭にも届け出してあった。父なき後は叔父を父と思えというこの時代の習わしによっても、外記の頭をもっとも強くおさえる力をもっている人は、この吉田の叔....
心中浪華の春雨」より 著者:岡本綺堂
の時代と違って、事実を有りのままに仕組むということは遠慮しなければならないような習わしになっていたので、大工の六三郎は武士に作り替えられて、大和の浪人小柴六三郎という名を番附にしるされた。....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
なぞは昔者《むかしもの》ですから、新暦になっても煤掃きは十三日、それが江戸以来の習わしでしてね」 「江戸時代の煤掃きは十三日と決まっていたんですか」 「まあ、そ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
で、それに通ずる横町を俗に御熊野横町と呼んでいた。 御熊野横町の名は昔から呼び習わしていたのであるが、近年は更に羅生門横町という綽名が出来た。よし原に羅生門河....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
舞いてやがて善く正しかりき。 厳しき言葉に綴られし誡めの布告もなくて 自ら品よき習わしと秩序とは保たれぬ。 また判官の前に恐れかしこまる奴隷もなかりし。 人は未....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
の十二月、この三ヵ月に限られていて、その以外の月には夜店を出さないのが其の当時の習わしであったから、初秋の夜風が氷屋の暖簾に訪ずれる頃になると、さすがの大通りも....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
日で……。こんな老爺さんになって、なにも誕生祝いをすることも無いんですが、年来の習わしでほんの心ばかりのことを毎年やっているというわけです。勿論、あらたまって誰....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
川と云う。 霞に紛れ、靄に交って、ほのぼのと白く、いつも水気の立つ処から、言い習わしたものらしい。 あの、薄煙、あの、靄の、一際夕暮を染めたかなたこなたは、....
月の夜がたり」より 著者:岡本綺堂
袋の上にかし家の札を貼ってあるので、かれはここの家に相違ないと思った。このころの習わしで、小さい貸家などは家主がいちいち案内するのは面倒くさいので、昼のうちは表....
坑鬼」より 著者:大阪圭吉
人や二人の人間の命よりも、他坑への引火が恐れられた。それは今も昔も変らぬ炭坑での習わしであった。 発火坑の前には、坑夫や坑女達が詰めかけはじめていた。皆んな誰....
画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
私の絵好きは、親類知人の「女の子は、お針や茶の湯を習わせるものだ、女の子に絵など習わしてどないする」という非難もよそに、「本人の好きなことを、伸ばしてやりたい」....
靄の彼方」より 著者:上村松園
、はっきりとゆくのが現代でしょう。裸は裸、あらわに、そのままに出すのは、今の世の習わしなんですが、私には、どうもそれが、浅まに見えてなりません。 私は、今の心....
不吉の音と学士会院の鐘」より 著者:岩村透
るのだ。真夜だという。一体あちらの人は、夜寝床に就く前になると、一般に蝋燭を燭す習わしであるのだが、当時恰度その部屋の中に、或る血だらけの顔の人が、煙の如く影の....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
当であったかも知れない。 初陣の不覚は生涯附き纏うものだと、むかしの武士は言い習わしているが、わたしの初陣は実にかくの如き不覚を以て終始したのである。その不覚....
古事記」より 著者:太安万侶
もたれ、これをもつて國家經營の基本であるとなし、これを正して稗田の阿禮をして誦み習わしめられたが、まだ書物とするに至らなかつたことを記す。―― 飛鳥《あす....