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翻案
「翻案〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
翻案の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「追憶」より 著者:芥川竜之介
ていた。僕はもの心のついたころからこれらの草双紙を愛していた。ことに「西遊記」を
翻案した「金毘羅利生記」を愛していた。「金毘羅利生記」の主人公はあるいは僕の記憶....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
ことに致します。これも『捜神記』と同様に、早くわが国に渡来して居りますので、その
翻案がわが文学の上にもしばしばあらわれて居ります。 この作者は唐の段成式であり....
「賈后と小吏」より 著者:田中貢太郎
皇后|賈后の親類の男であった。 これは晋の賈后の逸話で、この話は早くから日本で
翻案せられて吉田御殿類似の話になっている。谷崎潤一郎君の小説の中にもこの話をむしかえしたものがある。....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
ないと言ってもよろしいくらいで、わたくしが一々説明いたしませんでも、これはなんの
翻案であるか、これはなんの剽窃であるかということは、少しく支那小説を研究なされた....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
、一つ当たるととかくに追い掛けたがるのが芝居道の癖である。円朝の続き話には外国の
翻案物が数種あるが、これもモウパッサンの「親殺し」の
翻案で、円朝の作としては余り....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
リーブ色の空というのはいまだによくわからない。 井上の写真はわずかであつたが、
翻案物の「地獄谷」というのを憶えている。 自分のすまいの関係から中学三年ごろは....
「演劇の様式――総論」より 著者:岸田国士
して用いるという意味であるが、この名称は、すこしおかしい。過渡的な名称であろう。
翻案劇 外国劇を種本として、「日本もの」に書き直した台本。人名、地名等を変えるだ....
「異妖編」より 著者:岡本綺堂
題を選んで左に紹介する。 一 新牡丹燈記 剪燈新話のうちの牡丹燈記を
翻案した、かの山東京伝の浮牡丹全伝や、三遊亭円朝の怪談牡丹燈籠や、それらはいずれ....
「「心理試験」序」より 著者:小酒井不木
のこまやかさは、一寸普通の小説家の追従を許さぬところがある。 明治二十年代には
翻案の探偵小説がかなり盛んに世に行われ、ここ数年間、翻訳探偵小説が大いに読まれる....
「科学的研究と探偵小説」より 著者:小酒井不木
現今の日本の探偵小説界は何といっても翻訳物の全盛時代である。たまに創作があっても
翻案ものが多いようである。なにゆえ日本には名探偵小説家ができないであろうか。日本....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
藤沢浅二郎、佐藤歳三、児島文衛、中村信近などの一座で、十一月には「ハムレット」の
翻案物を上演していたが、日々満員の好景気で、他の歌舞伎劇は殆んど彼らに圧倒された....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
われたるなり。 ○三月、新富座の一番目「赤松満祐」中幕「勧進帳」二番目リットンの
翻案「人間万事金世中」、大入りにて、六十余日を打ち続け、京浜在留の外国人より、引....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:鈴木行三
を改修せずして印刷に附せしは即ち此の怪談牡丹灯籠なり。是は有名なる支那の小説より
翻案せし新奇の怪談にして、頗る興あるのみか勧懲に裨益ある物語にて毎に聴衆の喝采を....
「黒板は何処から来たのか」より 著者:小倉金之助
――の書であった。それは独り原書で広く読まれたばかりでなく、数種の書物が翻訳され
翻案されたのだった。彼の名は漢字で代威斯、第維氏などと書かれた。 学問文化伝達....
「春水と三馬」より 著者:桑木厳翼
斎を飾るものと思って居た。然し三馬の蔵書はざらに世間にあるということだし、春水の
翻案はイソップ研究に何の値もないものであるから、何れもただ私一人だけの感興を喚起....