老い木[語句情報] » 老い木

「老い木〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

老い木の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
死者の書」より 著者:折口信夫
夏の青雲の下に、はでなかざしをつける。其間に、藤の短い花房が、白く又紫に垂れて、老い木の幹の高さを、せつなく、寂しく見せる。下草に交って、馬酔木が雪のように咲い....
源氏物語」より 著者:紫式部
今日は縁起を祝ってそれを言わないことにしよう」 と言って、大臣は、 そのかみの老い木はうべも朽ちにけり植ゑし小松も苔生ひにけり この歌を告げた。中納言の乳母....
源氏物語」より 著者:紫式部
足な顔をしたことを覚えていますか」 こんなことを言いだして、また、 「この桜が老い木になったことでも、過ぎ去った歳月が数えられて、力になっていただけたどの方に....
カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
きあがっていた。彼が庵室の森へはいった時、また昨日のように風が吹き起こって、松の老い木がものすごく、彼の身のまわりに、ざわめきだした。彼はほとんど走らないばかり....
私本太平記」より 著者:吉川英治
めにかかる前か。 四天王寺の大鳥居の左の柱には、たれの業か墨匂わしく「花咲かぬ老い木のさくら朽ちぬとも、その名は苔の下にかくれじ」とみえ、わきには、 武蔵ノ国....
私本太平記」より 著者:吉川英治
おはしましける とある、その平和ないい時代の桜も、今は藪だたみに見るかげもない老い木や朽ち木となっている。 ほどなく、正成の七百騎は、これへ近づいて来た。そ....