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老中
「老中〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
老中の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「忠義」より 著者:芥川竜之介
ので、わき眼にも、情誼の篤《あつ》さが忍ばれたそうである。
その間に、一方では
老中《ろうじゅう》若年寄衆へこの急変を届けた上で、万一のために、玄関先から大手ま....
「島原の乱」より 著者:菊池寛
州動乱の急を、大阪城代が報じたのは寛永十四年十一月十日の事である。大老酒井忠勝、
老中松平信綱、阿部忠秋、土井利勝等の重臣、将軍家光の御前で評定して、会津侯保科|....
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
んでる傍ら小遣取りに小説を書いていたのを知っていた、今日でこそ渠等の名は幕府の御
老中より高く聞えてるが其生存中は袋物屋の旦那であった、下駄屋さんであった、差配の....
「北斎と幽霊」より 著者:国枝史郎
時融川は思わず呟いたが、つまりそれほどその八景は彼には満足に思われたのであった。
老中若年寄りを初めとし林大学頭など列座の上、下見の相談の催おされたのは年も押し詰....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
は、遠州相良の城にて、七ツ星から、軽薄ばかりで、御側へつん出て、御用をきくやら、
老中に成るやら、それから聞きねえ、大名役人役人役替えさせやす。なんのかのとて、い....
「銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
女から切り出された別れ話 天明六年のことであった。
老中筆頭は田沼主殿頭、横暴をきわめたものであった。時世は全く廃頽期に属し、下剋上....
「正雪の遺書」より 著者:国枝史郎
打が、江戸柳営に届いたのは、ちょうど暮六つの頃であった。 折から松平伊豆守は、
老中部屋に詰めていたが、正雪自殺の報知を聞くと、 「それは真実か?」と言葉|忙し....
「二人町奴」より 著者:国枝史郎
は、お咎なし! 伊豆守様!」 凄まじい眼、臆せず伊豆守を睨みつけた。 「御身ご
老中でおわしながら、それでよろしゅうござりましょうか! さあご返答! お聞かせ下....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
った。 身分は九千石の旗本で、たいしたものではなかったが、その権勢に至っては、
老中も若年寄もクソを喰らえで、まして諸藩の大名など、その眼中になかったものである....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
奸物として憎まれ嫌われはばかられていた。何がいったいそうさせるのであろう? 時の
老中の筆頭で、松平|左近将監武元なる人の、遠縁にあたっているばかりか、その武元に....
「奉行と人相学」より 著者:菊池寛
に処する外はなかった。 昔も、人命はある程度重んじたので、死罪の者は、奉行から
老中に申請して将軍の裁可を受けることになっていた。 尤も、それは形式的なもので....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
の類に至るまで仏国品を取寄するの約束を結びながら、その都度小栗には謀らずして直に
老中の調印を求めたるに、
老中等は事の要不要を問わず、乞わるるまま一々|調印したる....
「瘠我慢の説」より 著者:木村芥舟
いう。先生手を挙げて、そは姑らく説くを休めよ、我まずこれを言わん、浮浪の壮士が御
老中にても暗殺せしにはあらざる歟と。老僕聞て大に驚き、過る三月三日、桜田の一条を....
「黄八丈の小袖」より 著者:岡本綺堂
本人であるとしても、彼女は第一の寛典に浴すべき利益の地位に立っていた。 死罪は
老中に伺いを立てなければならない、
老中から更に将軍の裁可を受けなければならない。....
「拷問の話」より 著者:岡本綺堂
にその例がないことで、奉行一人の独断で取計うことは出来なかった。それはどうしても
老中の許可を得なければならないので、吟味掛りの与力一同からそれぞれに意見書を呈出....