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「老少不定〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

老少不定の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
アねえか」 多「それまア楽《たのし》みにするだが、あんた昨宵《ゆうべ》も人間は老少不定《ろうしょうふじょう》だなんていわれると心持よくねえからね」 母「これ....
業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
申し聞ける事は、私《わし》より母の機嫌を取り能く勤めてくれんではならぬ、又人間は老少不定《ろうしょうふじょう》ということがある、明日にも親に先立ち私《わし》が死....
こころ」より 著者:夏目漱石
た時は、もう気分を更《か》えていた。 「どうするって、仕方がないわ、ねえあなた。老少不定《ろうしょうふじょう》っていうくらいだから」 奥さんはことさらに私の方....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ているだろうが、津の国屋の実子のお清さんがぶらぶら病いで死んでしまった。そりゃあ老少不定で寿命ずくなら仕方もねえわけだが、その死んだのが丁度十七の年で、先のお安....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
老ったって丈夫な身体だから死ぬ気遣いはありません」 岩「其様な事を云ったって人は老少不定だ、それも近え処ではなし、信州とか何とか五十里も百里もある処へ行くのだ、....
名人長二」より 著者:三遊亭円朝
御親切は分りやしたが、弟子師匠の縁が切れてみりゃア詫言をする訳もねえからね、人は老少不定で、年をとった親方いゝや、清兵衛さんより私の方が先へ往くかも知れませんか....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
の杉林のお婆さん、亡くなった人人も二三に止まりません。年寄りが逝くのは順ですが、老少不定の世の中、若い者、子供、赤ン坊の亡くなったのも一人や二人でありません。前....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
らとにかく、お松さんなら預けて置いて安心ができるからな。だが、人間というものは、老少不定《ろうしょうふじょう》なもんだから、お松さんが、もしものことがあって……....
松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
密談か」 山「山三郎仔細あって遠方へ参りますが、三日でも旅と申しますから、人間は老少不定の例、明日にも知れんが人の身の上、殿様のお顔もこれが見納になるかと、今日....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
《しずしず》と馬を進めながら、今日は馬上で得意のお喋りをはじめます。 「皆さん、老少不定《ろうしょうふじょう》と申して、悲しいことでございます、長らく皆様の御贔....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
。―― 『そなたも若いのに歿なって、まことに気の毒なことであるが、世の中はすべて老少不定、寿命ばかりは何んとも致方がない。これから先きはこの祖父も神さまのお手伝....
「平家物語」ぬきほ(言文一致訳)」より 著者:作者不詳
うだけれ共今はないし、又東方朔と有名な物も名許りきいて居て目の前に見た事はない。老少不定のさかいは石火の光と同じ様なはかないものである。たとえ人が定まった命をた....
新女大学」より 著者:福沢諭吉
するが如き婦人畢生の恥辱と言う可し。 一 偕老同穴は夫婦の約束なれども、如何せん老少不定《ろうしょうふじょう》は天の命ずる所にして、偕老果して偕老ならずして夫の....
塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
て居るんだから、汝え詰らねえ心を出してくれるなよ」 多「はい/\、叔父さん人間は老少不定ということがあるから、若い者でも先へ逝かねえと堅い事も言われねえ、私が高....
ワーニャ伯父さん」より 著者:神西清
もないが、何分にもわれわれは「マネット・オムネス・ウナ・ノックス」、つまりその、老少不定でありますし、ことにわたしはこのとおりの老人でもあり、病身でもあるしする....