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「老犬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

老犬の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
老犬の怪」より 著者:田中貢太郎
ってきて、酒を飲んで寝た時に、家内の者が傍へ往って見ると、人間でなくて村の酒屋の老犬であった。....
十二支考」より 著者:南方熊楠
ス』二四四頁)。 明治十五年、予高野登山の途次、花坂の茶屋某方で年十八歳という老犬を見た。今まで生きいたら五十八歳ちゅう高齢のはずだが、去年十一月、三十九年め....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
曾呂利青年は、足がわるいのに、一番高い上段の寝台へのぼり、もう息をひきとりそうな老犬のように、小さくなって、寝てしまうのだった。 夕暮の空の下では、房枝は、一....
雉子日記」より 著者:堀辰雄
た。 雉子はまだ辛うじて生きている。それを不自然な殺し方はしたくないので、宿の老犬ジャックを連れて、裏の林へ行って、その雉子を放したら、昔猟犬だったジャックは....
フランダースの犬」より 著者:菊池寛
言ったら、いわゆるおなじ年ですが、一方はまだあどけない子供ですのに、一方はすでに老犬の部類に入っています。ふたりが友達になったそもそものはじまりは、お互いに同情....
ワンダ・ブック――少年・少女のために――」より 著者:ホーソーンナサニエル
にこの一行の首領たる資格を証明したわけであった。そのあとからは、ベンという立派な老犬がついて行った。ベンは動物としては珍らしいくらい立派な、親切な犬だったが、ど....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ただ一つの生き物が彼の存在を気に止めてるようだった。それはサンベルナール種の老犬で、クリストフが家の前の腰掛にすわっていると、眼の血走ったその太い頭を、彼の....
変る」より 著者:豊島与志雄
られると、ぶるっと身体をふって雫をきり、のっそりと外へ出て行くのだった。それが、老犬や病犬ではなく、大きな逞ましい若犬なのである。 何のために店へはいってくる....
樹氷」より 著者:三好十郎
の後から例の犬のジョンが、これもションボリしてついて来ました。この犬もずいぶんの老犬になっていて、もうヨボヨボになって、よくみると眼がほとんど見えないらしい。そ....