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「老者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

老者の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
義血侠血」より 著者:泉鏡花
丁《べっとう》さん、早く行《や》ってくれたまえな」 「それもそうですけれどもな、老者《おやじ》はまことにはやどうも。第一この疝《せん》に障《さわ》りますのでな」....
紅黄録」より 著者:伊藤左千夫
尊を弊履のごとくに捨てられた大聖|釈尊は、そのとき年三十と聞いたけれど、今の世は老者なお青年を夢みて、老なる問題はどこのすみにも問題になっていない。根底より虚偽....
十二支考」より 著者:南方熊楠
せんこう》、その鼻孔天に向う、雨ふる時は長い尾で鼻孔を塞《ふさ》ぐ、群行するに、老者は前に、少者《わかもの》は後にす。食、相譲り、居、相愛し、人その一を捕うれば....
かんかん虫」より 著者:有島武郎
先きに目を着けるのは、気前でもなけりゃ、男振りでも無え、金だ。何うも女ってものは老者の再生だぜ。若死したものが生れ代ると男になって、老耄が生れ代ると業で女になる....
日輪」より 著者:横光利一
欲するか。」 「我は欲す。」 「然らば、爾は我が言葉に従って時を待て。」 「爾は老者、時は壮者にとりては無用である。」 「やめよ。我の言葉は、爾の希望のごとく重....
取舵」より 著者:泉鏡花
ているうちに船頭が出て来た。見ると疲曳の爺様さ。どうで隠居をするというのだから、老者は覚悟の前だッたが、その疲曳が盲なのには驚いたね。 それがまた勘が悪いと見....
早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
青年だったものがいつかすでに半白の初老に変じたものもあろうし、中年の壮者が白髪の老者に化し、又白髪の老者がいつかその姿を見せなくなったということもあるだろう。更....