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老馬
「老馬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
老馬の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「逆行」より 著者:太宰治
曲目は進行した。樽《たる》。メリヤス。むちの音。それから金襴《きんらん》。痩せた
老馬。まのびた喝采。カアバイト。二十箇ほどのガス燈が小屋のあちこちにでたらめの間....
「三四郎」より 著者:夏目漱石
三頭のうちのいちばんいい白い馬を売って飲んでしまった。それはナポレオン三世時代の
老馬であったそうだ。まさかナポレオン三世時代でもなかろう。しかしのん気な時代もあ....
「渦巻ける烏の群」より 著者:黒島伝治
。 「おい行くんだ。もっとよく探して見ろ!」 ふらふら歩いていた松木は、疲れた
老馬が鞭《むち》のために、最後の力を搾るように、また、銃を引きずって、向うへ馳《....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
が、支那でも斉の桓公孤竹国を伐《う》ち春往き冬|反《かえ》るとて道を失うた時管仲
老馬を放ちて随い行きついに道を得たという(『韓非』説林上)。エッジウッドがダーウ....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
たから、氏郷の乳母は少くとも五十以上、其夫の繁仍は六十近くでもあったろう。老人と
老馬は安全を得るということに就ては賢いものであるから、大抵の場合に於て老人には従....
「ガリバー旅行記」より 著者:スウィフトジョナサン
午頃、一台の車が四人のヤーフに引かれて、家の前に着きました。車の上には身分のいゝ
老馬が乗っていました。彼は非常にていねいに迎えられて、一番いゝ部屋で食事すること....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
は親友であった。
ミウーソフの馬車からだいぶ遅れて、二頭の青鹿毛《あおかげ》の
老馬に引かせた、ひどく古びてがたがたする、だだっ広い辻馬車に乗って、フョードル・....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
じりの雪は大きい花びらを飛ばしていた。街燈は暗く、街は鎮まりかえっていた。憐れな
老馬に牽かせてゆく橇の人が、こんな夜に迷っている通行人を怪しむように見返りながら....
「家なき子」より 著者:楠山正雄
リーズは灌水に使う水上げ機械のそばに立っていた。そして皮のマスクで目をかくされた
老馬のココットが、回しつかれて足が働かなくなると、かの女は小さなむちをふるって馬....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
伝いし、われわれの今日の仕事に関係を絶たない。 「三つ子《ご》の心は百までも」「
老馬|路《みち》を忘れず」という。青年時代に植えた種子《たね》は、よかれ、悪《あ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ガンパウダーと、黒馬と、幽霊騎士とは旋風のように通りすぎていった。 その翌朝、
老馬が見つかったときには、鞍はなくなり、くつわは足の下に吊るさがり、馬はまじめな....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ている薪を一本|抛りつけると、それは城太郎にはあたらないで、軒下につないであった
老馬の脚にぶつかった。 馬の子と生れてからこの年になるまで、毎日、人間の生活の....
「三国志」より 著者:吉川英治
休息をしている時分だった。 「恐れいります。なにぶん、私の持ち馬は痩せおとろえた
老馬で道が遅いものですから」 「良い馬を持たぬのか」 「はい。薄給の身ですから、....