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考
「考〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
考の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
親の姿はどちらを眺めても、生憎《あいにく》目にははいらないらしい。少年はちょっと
考えた後《のち》、当《あて》どもなしに歩きはじめる。いずれも洋装をした少女が二人....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
》っている雲の峰を眺めた時、二人の心には云い合せたように、悲壮な感激が催された。
考えて見れば一行は、故郷の熊本を後にしてから、ちょうどこれで旅の空に四度目の夏を....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
現した満足をも、同時に味う事が出来たのである。しかも、その満足は、復讐の目的から
考えても、手段から
考えても、良心の疚《やま》しさに曇らされる所は少しもない。彼と....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
が好いようですよ」 支那人の車夫が行ってしまってから、日本人は腕を組んで、何か
考えているようでしたが、やがて決心でもついたのか、さっさとその家の中へはいって行....
「兄貴のような心持」より 著者:芥川竜之介
にしても、実生活上の問題を相談すると、誰よりも菊池がこっちの身になって、いろ/\
考をまとめてくれる。このこっちの身になると云う事が、我々――殊に自分には真似が出....
「狂女」より 著者:秋田滋
れは知るよしも無かった。彼女はもう口をきかないんだからね。死んだ人たちのことでも
考えていたのだろうか。はッきりした記憶もなく、ただ悲しい夢ばかり見つづけていたの....
「墓」より 著者:秋田滋
間は、驚きと恐怖のあまり、わたくしにはもう何がなにやら解らなくなり、落ついて物を
考えることなどは出来なかったのであります。彼女が死んでしまうと、劇しい絶望のため....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
像してみたりする。あるいはまた、その自殺を何か金銭上の失敗の結果ではあるまいかと
考えてみる。結局たしかなところを突止めることは出来ないので、そうした類いの自殺者....
「初雪」より 著者:秋田滋
は好くないことですわ」 彼女はただそう相槌を打ちながら、心ではまるで別なことを
考えていた。 冬が来た。雨の多い、寒いノルマンディーの冬が来た。空の底がぬけで....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
二流には落つまじと俄かに気強くなりて、密かに我腕を我と握りて打笑みたり。この頃の
考えには学者政治家などという区別の
考えはなく、豪傑英雄という字のみ予が胸にはあり....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
高いものを建て得たかが、判らないのと同じである。 ファラデーの論文には、いかに
考え、いかに実験して、それでは結果が出なくてもなる。 またファラデーの伝記は決....
「寡婦」より 著者:秋田滋
にふと目をとめた。その時までにも何遍となく見たことはあったのだが、別に気にとめて
考えてみたこともなかったのである。 彼女はそこでその指環を静かに指のまわりに※....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
たる田舎ものの財布に負担をかけるとなると、彼らはとかく教育費はたいへんな出費だと
考えたり、先生は単なる穀つぶしだと思ったりしがちだから、そうならないように、彼は....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
や殺人犯人達にとって、彼ほど怖いものは無かった。という訳は、心の底にかくしている
考を見破られ、一と眼で肚の中をすっかり見られてしまうからであった。 それゆえ、....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
ものように、炭を売ってしまった後で、町の居酒屋で一杯ひっかける楽しみのほか、何の
考えもなく足を早めて道を歩いて行きました。 伊作は丈の高い一番丈夫な男だけに、....