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考案
「考案〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
考案の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「Mensura Zoili」より 著者:芥川竜之介
すい》を抜いている点で、世界のどの大学にも負けないでしょう。現に、最近、教授連が
考案した、価値測定器の如きは、近代の驚異だと云う評判です。もっとも、これは、ゾイ....
「生きている腸」より 著者:海野十三
の大気中で、ぐにゃりぐにゃりと活撥な蠕動をつづけていた。 医学生吹矢隆二は彼の
考案した独特の訓練法により、世界中のいかなる医学生も手をつけたことのなかったとこ....
「温情の裕かな夏目さん」より 著者:内田魯庵
ど凡て支那趣味であった。 硝子のインキスタンドが大嫌いで、先生はわざわざ自身で
考案して橋口に作らせたことがある。ところがその出来上ったインキスタンドは実に嫌な....
「海底都市」より 著者:海野十三
パイプが海底都市では、はやるのですか」 「はやるというわけではない。これはわしの
考案したものでな、ほかにはない特殊のものじゃ」 「煙の出るところが五つもあります....
「縷紅新草」より 著者:泉鏡花
に襟をおさえたのである。 「一ツずつ、蜻蛉が別ならよかったんでしょうし、外の人の
考案で、あの方、ただ刺繍だけなら、何でもなかったと言うんです。どの道、うつくしい....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
を削ったりし、番号のついた節を切る。 デ・ラ・リーブは「ファラデーは予め一定の
考案を持つことなしに、器械の前に立って研究を始めたことはない。また他の学者がやる....
「あのころ」より 著者:上村松園
いかが判り、それが将来絵を描く上に大へん役立ちました。 私は私流の髪もずいぶん
考案しましたが、子供心に、むかしの型の髪を、なるほどよく考えた、ええ型やな――と....
「車中有感」より 著者:上村松園
そを、ふっくらと裏にまげていた。 こういう新しい型の髪が、心ある美容師によって
考案されたのであろうが、姉の顔立ちと言い、妹の顔立ちと言い、横から眺めていると、....
「好きな髷のことなど」より 著者:上村松園
を作って研究しているのがありますが、ある時その会の人が出て来て、何か新しい髷型を
考案してくれといわれましたので、私は髷をおしどりにして、ぐるりを江戸ッ子にしたら....
「髷」より 著者:上村松園
ちいさい頃から、いろいろの髷を
考案して近所の幼友達にそれを結ってあげ、ともにたのしんだのがこうじて、年がつもる....
「健康と仕事」より 著者:上村松園
んだん近づいて来るし、決定的な構図が頭に浮かんで来ない。あせればあせるほど、いい
考案も出て来ないという有様で、あれこれと迷っているうちにあと一週間という時になっ....
「栖鳳先生を憶う」より 著者:上村松園
感心さされて居りました。 東京美術展覧会に昔出品された〈西行法師〉の図は墨絵の
考案になったもので応挙を遥かに越えたものだと今でも浮かんで出て来ます……。それに....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
日々国旗の前に整列せしめ、国歌を奏して敬意を表せしむるは、愛国心を養成する新奇の
考案なるを感ぜり。これより雑誌発行所に至り、最新式の印刷器械を一覧して帰舎す。 ....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
の分工場、一つの出張所と五つの子会社を持っていた。戦争中には陸軍から“東条閣下ご
考案”の豚血液を乾燥させた粉末で防水したはこを作らされ、海軍からは中身を使用した....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
二十六歳にしてイタリア軍司令官に任ぜられ、同二十六日ニースに着任、いよいよ多年の
考案に依る作戦を実行することとなった。 イタリア軍の野戦に使用し得る兵力は歩兵....