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「者共〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

者共の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
性急な思想」より 著者:石川啄木
ないとも言える。同じ見方から、「我々近代人は」というのを「我々性急《せっかち》な者共は」と解した方がその人の言わんとするところの内容を比較的正確にかつ容易に享入....
時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
に一つの動機を捏造《ねつぞう》していることである。すなわち、その共棲がまったく両者共通の怨敵《おんてき》たるオオソリテイ――国家というものに対抗するために政略的....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
その罪の重いのは云うまでもない。第一に迷惑したのは、その町内の自身番に詰めている者共であった。 「自身番というのは今の派出所を大きくしたようなものです」と、半七....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
て知っていた。和泉屋の家じゅうが芝居気ちがいで、歳の暮には近所の人たちや出入りの者共をあつめて、歳忘れの素人芝居を催すのが年々の例であった。今年も十九日の夕方か....
水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
て自分も乳牛に引かるる勢いに駆られて溝へはまった。水を全身に浴みてしまった。若い者共も二頭三頭と次々引出して来る。 人畜を挙げて避難する場合に臨んでも、なお濡....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
義を宣言するに当り、進化論の一原理なる相互扶助の動向を取ってその論陣を堅めた。両者共に、個性から発して動植物両界の致命的要素たる本能であるとせられている。一方の....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
、軽機関銃が握られていた。 「手をあげろッ」大尉は怒鳴った。 いくら大胆不敵な者共であっても、機関銃には叶う筈が無かった。彼等は、静かに手をあげた。 「オイ狼....
鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
泊りました。」私「そして、直ぐ引返していらしったんですか。」氏「あんまり遅く家の者共を、驚かしてはいけないと思って、昨夜はホテルへ泊り、今日あっちこっちの本屋へ....
地球要塞」より 著者:海野十三
ったことが、はっきり分った。わしは、出直してくるよ。それから、わしの国の首脳部の者共《ものども》へも、地球を再認識するよう、極力《きょくりょく》説いてまわるつも....
人造人間戦車の機密」より 著者:海野十三
の眼で見た鳥の数よりもまだ多いらしい。よろしい、これは、ぐずぐずしていられない。者共、戦争の用意をせよ」 「えっ、戦争の用意を……」 「そうだ、かの醤軍と闘うん....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
のお茶受けです。」 彼女は手土産の菓子折を置いて機嫌よく帰ったので、そばにいる者共はほっとした。昔馴染みはやはり頼もしいと富子も喜んでいると、午後になって堀江....
鐘ヶ淵」より 著者:岡本綺堂
いるので、いずれ改めてという沙汰だけで、将軍はもとの芝生の茶屋へ戻った。御徒士の者共も木母寺の休息所へ引っ返して、かの三人は組頭からも今日の骨折りを褒められたが....
新しき世界の為めの新しき芸術」より 著者:大杉栄
たねにする、即ち其の膏汗で自分等の力を養ってくれた親の田舎臭いのを恥じる、成上り者共の多い文壇の事である。五人や十人の、篤志なしかし無邪気な、或は新しもの好きの....
仲々死なぬ彼奴」より 著者:海野十三
ないと云って、床についた。 老人が病床に横わると、即日といわず、即時から親戚の者共が大騒ぎを始めた。花を毎日取りかえる者があり、銀座裏の上方料理のうまい家から....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
女はあらためて頭を下げた。「但し唯今仰せ聞けられましたは、わたくし共のような若い者共への一の御教化。人の盛りを過ぎたる者の深くも迷い入りましたるは……。」 「甚....