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而も
「而も〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
而もの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「壊れたバリコン」より 著者:海野十三
て)行われるより外に出来ないことなのでした。Y――が私以外の者に語ることを断念し
而も他界してしまった今日、それは唯私一人によって保たれている秘密なのです。未解決....
「赤外線男」より 著者:海野十三
山楢彦――彼奴がやったんです。子爵夫人と僕とは間違ったことをしていました。深山は
而も夫人に恋をしていたのです。彼奴は私達の深夜の室をひそかに窺って暗黒の中にあの....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
中に死に追われ、幾度か転々。或は生ける屍となり、或は又断腸の想いに男泣きに泣く。
而も敗戦の実相は未だ展開し尽されしにあらず、更に来るべき年へ延びんとす。生きるこ....
「心臓盗難」より 著者:海野十三
だった。 このことあって四五日のうちに、かれ安東仁雄は、烏啼のため心臓を盗まれ
而もなお生きている男として一躍社会の人気者となり、そして彼はかねての放言どおり月....
「すり替え怪画」より 著者:海野十三
の跡が残っていた。そして犯人は二人組らしく、そのうちの一人は女であると推定され、
而も髪の毛がやや赤いところから、色は白く、髪をポケット顕微鏡で観察し、試験薬品で....
「戦話」より 著者:岩野泡鳴
、『大石が来た、大石が来た』云うてたびたびうなされとったそうや。して、その軍曹は
而も僕を独立家屋のそばまでかかえて来て呉れた命の親だ。よくよく僕は卑恐の本音を出....
「雷」より 著者:海野十三
甲州山脈の方からやってこないためだった。 その間に、松吉はひどく神経質になり、
而もたいへん嫌人性になって、彼の穢しい小屋の中に終日閉じ籠っていた。 その間に....
「軍用鼠」より 著者:海野十三
品はターキーのプロマイド)娘々が大騒ぎ」の方が前者に比較して、ずっと卑近にして、
而も相当今日の話題的材料を持ってきたところが勝れているのである。しかも娘々は、や....
「科学者と夜店商人」より 著者:海野十三
ろから、酸が混入したあったとすれば益々電導体の液体であると言わなければならない。
而も液体の容器は錫鍍鉄板で出来ているバケツではないか。おお、この液面は大地電位に....
「あの世から便りをする話」より 著者:海野十三
んでいました。其処は死んだ細君と知合になった当時、能く両人が散歩した所だそうで、
而も死んだのは、彼のみならず、夫婦の間に出来た、たった一人の子供も殺して死んだ。....
「暗号数字」より 著者:海野十三
と B=6 と確定する。なぜならば、Bの下のHは5で、更にその下には数字がない。
而もCは零でなく、たとえ9であってもDへ1を取られて8を残すから、Iすなわち9が....
「画道と女性」より 著者:上村松園
いるのを第一として、依頼を受けてそのままになっている絵が随分あるのに、日を限った
而もそのようなお芽出度いお屏風などお引受けするのは、旧い絵が又々伸び伸びになるば....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
あった――へ持って来られていたのをよく知っている。その頃久作さんは農民であった。
而も露西亜好きの農民の様であった。あの杉山さんが夢野久作であったのかと思えば夢の....
「J・D・カーの密室犯罪の研究」より 著者:井上良夫
味はよく判るだろうと思う。ドアには錠がおりていて窓は犯人が忍び込むには狭すぎる、
而も被害者は一見部屋の中で刺されたものらしいのに兇器は見当らない。即ちこの場合に....
「こがらし」より 著者:岩本素白
そういう晩秋の或る日、私が独りで外で遊んで居ると、不意に耳近くビューという、
而もそれが多少高低曲折のある、いやむしろ微妙なと云ってもよい程の風の音のするのに....