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「耕土〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

耕土の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
武州喜多院」より 著者:中里介山
でもなし、湖水があるでもなし、土気の中の一都会だから風情のないことは夥しい、土も耕土だから庭にも余りさびもつかないし、風が吹けば飛び上るし、決して住みよい気分の....
食べもの」より 著者:佐藤垢石
諸国巡歴に迷い出たが、中学時代までは鍬も握り、鎌も砥いだものである。だから、全く耕土を持たぬわけではなかった。 上手ではないけれど、うねも切り、種ものも指の間....
わが童心」より 著者:佐藤垢石
、小生に似て、はや膚肉逞しく朝夕学校の余暇には、親に従い棧道に薪を背負い、段畠に耕土を掘り返し居り申候。この子等に腹の底まで故郷の素朴なる自然に親しませ、育ち上....
みやこ鳥」より 著者:佐藤垢石
起こした半身を、再び堤に倒して草の葉に顔を埋めた。土の匂いがする。一瞬、くにの耕土に親しんでいる老いた父と母の顔が、頭を掠め去った。 ――キキ―― 頭の上....
荒蕪地」より 著者:犬田卯
山腹や川沿いの荒地(それなしには傾斜地のことで田の用水は保たず、畑地にあっては、耕土の流亡を免れない場所)それが実は官有地であって、『荒蕪地』という名目のもとに....